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6257 藤商事

東証S
1,392円
前日比
+23
+1.68%
PTS
1,395.1円
12:41 04/24
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
8.3 0.69 3.95 33.76
時価総額 340億円
比較される銘柄
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決算発表予定日

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藤商事 Research Memo(3):ホールの導入が他社人気機種に集中し、2017年3月期業績は苦戦を強いられる


■業績動向

1. 2017年3月期の業績概要
藤商事<6257>の2017年3月期の業績は、売上高が前期比13.7%減の32,953百万円、営業損失が2,271百万円(前期は2,035百万円の利益)、経常損失が2,280百万円(同2,052百万円の利益)、当期純損失が1,944百万円(同1,237百万円の利益)となり、2期連続の減収減益、6期ぶりの損失計上となった。

遊技機器市場全体が縮小するなかで、パチンコ機については販売台数で前期比4.5%増の9.6万台、売上高で同5.9%増の32,467百万円と2期ぶりに増収に転じた。新機種の投入数は前期の10機種から8機種に減ったものの、上期に投入した時代劇系の「CR遠山の金さん 二人の遠山桜」(2016年6月)で2.4万台、ホラー系の「CR仄暗い水の底から」(同年7月)で2.0万台とそれぞれ計画を上回ったことで、低水準だった前期の数字からは上回ったものの、期初計画の13.0万台からは大きく下回る格好となった。これは2016年末までにホールに設置していた「検定機と性能の異なる可能性のあるパチンコ遊技機」を回収・撤去するという特需が発生したが、対象機種の多数は他メーカーの機種だったため、その後継機種への入れ替えに需要が集中し、同社の新機種投入時期を見直さざるを得なかったこと(第3四半期投入予定分を第4四半期に先送り)、また、ホール側では第3四半期に意図せざる機種の入れ替えを実施したため、第4四半期の入れ替え需要が例年よりも鈍く、その影響を同社も受けたことが要因だ。

ホールでの新機種の稼働状況に関しては、投入8機種中、「CR遠山の金さん 二人の遠山桜」「CR仄暗い水の底から」「CRピカれ!まるまるアイランド」の3機種が未達だったものの、「CRピカれ!まるまるアイランド」を除けば業界平均以上の稼働状況となった。特に、新規タイトルの「CR遠山の金さん 二人の遠山桜」はシニア層を中心に安定した稼働となり、パチンコホールからも一定の評価を獲得したことから、後継シリーズの開発が期待される。また、「CR戦国†恋姫」(2016年9月)については大当たり時に爽快感を得られる「連撃ラウンドシステム」を業界で初めて搭載した戦略機種だが、稼働状況も当初計画を達成し高い評価を獲得した。独自性の高い機種の開発に取り組む同社の強みが発揮された成功事例と言える。

一方、パチスロ機については販売台数で前期比93.5%減の0.1万台、売上高で同93.5%減の485百万円となった。新機種の投入数が前期の2機種から1機種に減少し、また、投入した「パチスロ ロリポップチェーンソー」の販売台数も0.1万台と低迷したことが要因だ。期初段階では2機種の投入で2.0万台の販売を計画していたが、パチンコホールの導入機種が特定の人気機種に集中したことが販売低迷につながり、1機種については投入そのものを2018年3月期に先送りすることとなった。

営業利益は売上高の減収に伴う売上総利益の減少(前期比2,960百万円減)に加えて、研究開発費の増加(同1,030百万円増)を中心に販管費が増加したことで、前期比4,306百万円の減益となった。前期比ではパチスロ機の売上減が減益要因の主因となったが、会社計画比ではパチンコ機、パチスロ機ともに減益要因となった。なお、特別損失として投資有価証券評価損220百万円を計上している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《NB》

 提供:フィスコ

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