アトラエ Research Memo(9):上場に伴う資金調達により自己資本比率は高水準に。調達資金の活用が課題に
■業績動向
(3)財務状態
アトラエ<6194>の2016年9月期第3四半期末における総資産は1,111百万円となり、前期末に比べ713百万円増加した。これは、新株式の発行及び売上の増加に伴い、現金及び預金が696百万円増加したことや、売掛金が18百万円増加したことが要因。
一方、負債は、前期末比66百万円増加し203百万円となった。未払法人税等が54百万円増加したことや未払消費税等が8百万円増加したことなどによる。純資産は908百万円となり、前期末比646百万円増加した。新株式の発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ235百万円増加したことに加えて、四半期純利益の計上により利益剰余金が174百万円増加したためだ。
経営指標を見ると、健全性を表す自己資本比率は株式上場に伴う資金調達により81.7%へ、流動比率も532.1%へそれぞれ上昇し、高水準となった。一方、収益性を表す営業利益率も29.3%へ上昇した。今後は、上場に伴い調達した資金を広告宣伝費、人材採用などに活用し、新規事業の創出や既存事業の収益性をさらに高めていくのが当面の課題と言えるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
《HN》
提供:フィスコ