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6183 ベル24HD

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13.4 1.81 3.74 13.31
時価総額 1,184億円
決算発表予定日

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ベルシス24 Research Memo(4):2019年2月期第2四半期は増収増益決算で、おおむね予想どおりの着地


■業績動向

1. 2019年2月期第2四半期連結決算
ベルシステム24ホールディングス<6183>の2019年2月期第2四半期の連結業績は、売上収益60,068百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益5,345百万円(同21.8%増)、税引前利益5,032百万円(同28.8%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益3,261百万円(同28.7%増)の増収増益決算となった。通期見通しに対して売上収益は48.2%にとどまったものの、営業利益は51.9%、また親会社の所有者に帰属する四半期利益も52.7%に達し、おおむね予想どおりの順調な決算であったと言えるだろう。

売上収益の前年同期比29.2億円増の要因を見ると、既存業務と新規業務等で34.9億円増、旧BBコール業務で5.1億円減、スポット業務で0.4億円増、その他で1.0億円減となり、コア事業の着実な伸長により増収となったことが分かる。営業利益段階では、人件費の影響で3.5億円、人材・新領域への投資及び先行投資で0.9億円、その他の影響で1.4億円などの減益要因があったものの、増収効果で5.3億円、価格適正化、低収益業務の改善、人員効率化等による収益性改善等で10.6億円などの増益要因があった。増益要因が減益要因を上回ったことで、営業利益は前期比9.5億円の増益となった。以上から、年度換算のROEは14.3%と試算され(「第2四半期利益x2」÷「自己資本の2018/2末と2018/8末の平均残高」で計算)、2018年2月期の13.4%から上昇し、2018年3月期の上場会社平均の10.2%を大きく上回って推移している。

(1) セグメント別の状況
セグメント別では、CRM事業の売上収益が56,725百万円(前年同期比5.6%増)となった。うち、既存業務と新規業務等が45,644百万円(同8.3%増)であった。旧BBコールは7,221百万円(同6.6%減)と減少したが、一時的な減少という。スポット業務は、前年度減少の反動から、3,859百万円(同1.3%増)に転じた。また、その他は、前年度好調だった子会社ポッケの反動減などにより3,343百万円(同3.1%減)にとどまった。営業利益段階では、CRM事業が5,239百万円(同26.1%増)、その他106百万円(同54.1%減)となり、営業利益率はそれぞれ、9.2%(同1.5pt上昇)、3.2%(同3.5pt低下)となった。

(2) 財務及びキャッシュ・フローの状況
2018年8月期末時点の資産合計は140,863百万円(前期末比1,574百万円減)で、流動資産24,265百万円(同1,830百万円減)、非流動資産は116,598百万円(同256百万円増)となった。流動資産の減少は主に営業債権の減少によるものである。非流動資産においては有形固定資産が同53百万円減、無形資産が同190百万円増であった。

負債合計は94,220百万円(前期末比3,366百万円減)で、流動負債は26,582百万円(同1,905百万円減)、非流動負債は67,638百万円(同1,461百万円減)であった。有利子負債残高が、73,392百万円(同3,020百万円減)となったことが、負債減少の主因であった。資本合計は、親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上等に伴い46,643百万円(同1,792百万円増)となった。

以上の結果、自己資本比率は前期末から1.6pt改善の32.1%と上場会社平均程度の水準に上昇したほか、ネットD/Eレシオも1.49倍と同0.14低下し、改善が進んでいる。一方、流動比率は91.3%と、やや低い水準にとどまっている。

キャッシュ・フロー計算書によると、2019年2月期第2四半期末時点の現金及び現金同等物の残高は5,765百万円(前年同期末比168百万円増)、またフリー・キャッシュ・フローは5,259百万円(同3,645百万円増)であった。営業活動によるキャッシュ・フローは6,723百万円の収入で、これは主に、税引前四半期利益5,032百万円、減価償却費及び償却費1,131百万円の計上、法人所得税の支払額3,164百万円、法人所得税の還付額1,644百万円等によるもの。投資活動によるキャッシュ・フローは1,464百万円の支出で、有形固定資産の取得による支出687百万円、無形資産の取得による支出717百万円等による。財務活動によるキャッシュ・フローでは、長期借入れによる収入4,000百万円、長期借入金の返済による支出5,468百万円や配当金の支払額1,325百万円等があり、4,818百万円の支出となった。


2019年2月期の営業利益は前期比10.5%増を予想
2. 2019年2月期連結業績予想
2019年2月期通期の連結業績予想は、2018年4月11日に発表した予想から変更はない。売上収益124,700百万円(前期比7.9%増)、営業利益10,300百万円(同10.5%増)、税引前利益9,660百万円(同13.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益6,190百万円(同10.5%増)と、引き続き増収増益を予想する。

売上収益の前期比90.8億円増の主因は、旺盛なアウトソーシング需要を背景に、コア事業の91.0億円増、旧BBコール業務の2.0億円増を見込むため。これまでの伊藤忠とのシナジーに、今期からは凸版印刷とのシナジーが加わることになる。また、営業利益の前期比9.8億円増は、増収効果(14.2億円増)、継続的な価格適正化の取り組み及び退職抑止等を通じた業務の効率化による増益(8.2億円増)等の増益要因が、人件費の影響(6.8億円減)、新技術を活用したサービスの開発、新人事制度、採用・リテンション強化等(6.3億円減)の減益要因を上回るためである。同社では、更なる成長のために、新たな人事施策、新技術活用等に対し一定の投資を行っていく方針である。第2四半期までの実績を勘案すると、会社予想利益は十分に達成可能であろう。以上から、営業利益率は前期の8.1%から8.3%に上昇する見通しである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

《SF》

 提供:フィスコ

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