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6070 キャリアリンク

東証P
2,450円
前日比
-217
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単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
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時価総額 309億円
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キャリアリンク Research Memo(3):2018年2月期は4期ぶりの減収減益に転じる


■業績動向

1. 2018年2月期の業績概要
キャリアリンク<6070>の2018年2月期の連結業績は、売上高で前期比9.1%減の16,774百万円、営業利益で同44.9%減の551百万円、経常利益で同38.8%減の608百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同35.5%減の414百万円と4期ぶりの減収減益となった。内容としては、製造系人材サービス事業は食品加工業者向けを中心に前期比22.1%増収と好調に推移したものの、民間企業向けBPO大型プロジェクト案件の1つで業務処理量の縮小が想定以上に進んだことや、官公庁向けマイナンバー業務の一巡により事務系人材サービス事業が同13.2%減収と落ち込んだことが減収要因となった。

売上原価率は上記の民間企業向けBPO大型プロジェクト案件の業務縮小を主因として前期比0.9ポイント上昇の81.3%となった。また、販管費率も売上高の減収により同1.2ポイント上昇の15.4%となった。この結果、営業利益率は同2.1ポイント低下の3.3%となった。直近では年金関連業務の大幅縮小で減収減益となった2014年2月期に2.6%となったが、それに次ぐ水準まで低下したことになる。

また、2018年1月に修正発表した会社計画との比較ではほぼ計画どおりの着地となったが、期初会社計画(売上高19,056百万円、営業利益709百万円)に対しては、売上高で12%、営業利益で22%下回ったことになる。この下振れ要因は、主に民間の大型BPO案件の1つで業務縮小が想定を上回るペースで進んだことが挙げられる。同社では、同案件の減少をカバーすべく新規受注獲得に注力したが、BPO市場における競争激化もあって減少分をカバーしきれなかった。

なお、営業外収支が前期比で若干改善しているが、これはキャリアリンクファクトリーの分社化に関連して、消費税の簡易課税適用に伴う差益63百万円を計上したことが主因となっている。

2. 事業セグメント別の動向
(1) 事務系人材サービス事業
事務系人材サービス事業の売上高は前期比13.2%減の14,186百万円、営業利益は525百万円(前期は非開示)となった。売上高の内訳を見ると、主力のBPO関連事業部門は前期比6.5%減の11,400百万円となった。BPO事業者や金融機関、官公庁、エネルギー関連企業等からの新規案件の受注があったものの、民間企業向けのBPO大型プロジェクト案件の1つで業務処理量の縮小が想定以上に進んだこと、また、官公庁向けでもマイナンバー関連業務がピークアウトしたことが減収要因となった。

CRM関連事業部門は前期比34.4%減の1,904百万円となった。地方でのテレマーケティング事業者向けの新規受注が増加したものの、大手テレマーケティング事業者からの受注が総じて低調に推移したほか、コールセンター業務に付随して関連業務も同一案件で受注できたため、BPO関連事業部門で売上計上した案件も発生したことが減収要因となった。

一般事務事業部門は前期比29.0%減の881百万円となった。官公庁や金融機関向け事務派遣案件の新規受注を獲得した一方で、一般事務業務に付随して関連業務も同一案件で受注できたため、BPO関連事業部門で売上計上した案件も発生したことが減収要因となった。

(2) 製造系人材サービス事業
製造系人材サービス事業の売上高は前期比22.1%増の2,587百万円、営業利益は26百万円(前期は非開示)となった。慢性的な人材不足を背景に、食品加工業者やメーカー各社からの受注が好調に推移した。また、2018年2月期は子会社としてキャリアリンクファクトリーを設立したことや事業拡大のための支店開設等先行投資を実施したこともあり、営業利益率は1.0%と全社平均よりも低水準にとどまった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《NB》

 提供:フィスコ

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