貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

6034 MRT

東証G
810円
前日比
-5
-0.61%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
55.1 0.96 77.29
時価総額 46.3億円
比較される銘柄
メドピア, 
ポート, 
ケアネット

銘柄ニュース

戻る
 

MRT Research Memo(2):東大附属病院の互助組織が起源。医師相互紹介の仕組みをインターネットでシステム化


■会社概要・沿革

(1)会社概要

MRT<6034>は「医療を想い、社会に貢献する。」を企業理念とし、医師と医療機関をインターネットでつなぐ医療情報プラットフォームを医師目線で構築、運営し、医療人材紹介などのWebサービスを提供する。東京大学医学部附属病院の医師の互助組織からスタートした経緯から、1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)が主要な営業基盤。地域医療の発展に貢献するために、今年に入ってから、名古屋、大阪に営業所を相次いで開設し、営業エリアを拡大する全国展開を加速させているほか、既存事業の拡大と、新規事業の創出に絡んだ医療情報プラットフォームの拡充に注力している。

(2)沿革

同社の前身は、現役の医師である冨田兵衛(とみたひょうえ)氏らが中心となり、2000年1月に設立した有限会社メディカルリサーチアンドテクノロジー。設立前は医師同士が信頼関係のもと外勤※1(代診)を相互に紹介する仕組みが形成されていたが、その仕組みをインターネット技術の活用によりシステム化し、より多くの医師、医療機関に対して外勤を効率的に紹介する体制を整えた。同年5月に有料職業紹介業の許可を取得して事業を開始した。さらに、2004年10月に一般労働者派遣事業の許可を取得し、2006年10月に有限会社から株式会社へ改組。口コミによる成長に加えて、2004年4月の新医師臨床研修制度の導入※2の影響による医師不足の深刻化問題がプラス要因として働いたことも手伝って、東大医学部卒の医師を中心に順調に会員数を伸ばし、2008年5月に医師紹介実績が累計で10万件を超える。

※1大学病院に勤務する医師が大学医局の指示/紹介により大学病院系列市中病院を含む大学病院以外の関連医療機関に勤務すること。
※2研修医が出身大学の医局の枠にとらわれず、自由に研修病院を選択できるようにした改革。これにより、大学、民間を問わず人気の病院には、研修医が集中することになり、医師不足・偏在を拡大させる原因なったと指摘されている。

2010年4月に馬場稔正(ばばとしまさ)氏が社長に就任し、それまでの家族的な経営体制から組織的な経営体制へ移行。加えて、2012年3月には医局の業務をサポートするグループウェア「ネット医局」の無償サービスの提供を開始、医局の囲い込みによる医師会員数の増加効果もあり、2013年5月には医師紹介実績が50万件を突破。2014年9月にMRT株式会社へ社名変更。2014年12月に医師会員の付加価値と社会的知名度の向上を狙い東京証券取引所マザーズ市場へ上場した。

上場後については、既存事業の拡大と新規事業創出の取り組みを積極化している。既存事業の拡大に関しては、医師、医療機関の同社や同社サービスに対する認知度向上を図り、医師ネットワークを拡大することを狙い2015年3月に名古屋営業所を開設したほか、2015年9月には大阪営業所を開設しエリア拡大に努める。さらに、RIZAP(9月)、リクルートメディカルキャリア(10月)などと業務提携したほか、2016年5月にはクックパッドの子会社クックパッドベビーと営業連携するなど医師ネットワークの拡大に積極的に取り組んでいる。

一方、新規事業の創出に関しては、2015年4月に医療・ヘルスケア関連情報メディア「Good Doctors」の提供を開始。2015年8月には指先採血検査製品を開発するエム・ビー・エスの株式取得したほか、2015年9月にオプティムと遠隔診療健康相談「ポケットドクター」を共同開発することで業務提携した。さらに2015年12月には光通信グループと資本・業務提携を行い、その連結子会社であるアイフラッグと合弁会社MRT NEOを設立した。これらの取り組みの成果として、2016年3月には「歯科.com」、2016年4月には「ポケットドクター」、がサービスを開始した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )

《HN》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均