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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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5938 LIXIL

東証P
1,861.0円
前日比
-65.5
-3.40%
PTS
1,866.1円
23:57 03/28
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
48.6 0.84 4.84 19.51
時価総額 5,345億円
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ジェイテック Research Memo(1):3期ぶりの増益で着地、介護ビジネスにも注力


 

■要約

製造業向けの技術開発や製品設計などを行う高度技術者(テクノロジスト)の派遣及び業務請負業のジェイテック<2479>(代表取締役社長 藤本彰(ふじもとあきら)氏)は、2017年5月9日、2017年3月期の連結決算を発表した。売上高は前期比0.8%減の3,330百万円、営業利益は同69.5%増の123百万円、経常利益は同61.3%増の123百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同90.3%増の89百万円で、3期ぶりに増益となった。

売上高の約95%を占める主力の技術職知財リース事業は、好景気で人手不足の時ほど人材確保が困難となるため、若干ながら対前期比で連結のテクノロジスト数が減少。平均単価、稼働率こそアップしながらも、利益率の高い仕事への選別を進めるなかで、新規受注件数が減少し、減収増益となった。一方、一般派遣及びエンジニア派遣事業は、2015年6月に他社からの事業の一部買収によって設立した(株)ジェイテックビジネスサポート(旧:ベンチャービジネスサポート(株)2016年4月1日付で社名変更)による取引が増加したものの、人員確保のための採用コストや、新しい事業への投資及び人件費などの関連費用が増加し、このセグメントは営業損失に至った。グループ全体では、販管費の削減に努めた結果、増益を確保した。

顧客である大手メーカーの業績が上向くなかで、同業の技術者派遣企業のみならず、顧客企業との間でも技術系人材の獲得競争が激しくなり、テクノロジストの確保は極めて難しい。このため、同社では技術職知財リース事業のほか、独自開発の多言語対応注文支援システム「グルくる(R)」を展開する新規事業と、派遣・請負事業のすそ野拡大へと事業領域の拡大を目指している。

「グルくる(R)」に関しては、2016年1月に特許を取得、事業拡大に向けて注力中。北海道から福岡県まで現在18社の代理店を擁しており、2017年3月期は正式導入成約が7件、テスト導入が15件となった。今後は飲食店以外のアプローチと大手チェーン店などでの導入を促進していく。また、協賛企業である大阪市商店会総連盟の協力提案により、一部加盟商店会のテスト導入を行う。

事業のすそ野拡大に関しては、テクノロジスト、エンジニア、一般派遣の「3層構造」とし、より幅広い人材ニーズに柔軟に対応できる事業体制を整えている。2012年にLIXILグループ<5938>からの買収によって設立した(株)ジェイテックアーキテクト(旧:(株)エル・ジェイ・エンジニアリング、2015年10月1日付で社名変更)は、建築関連の技術者派遣・請負を軸に、LIXILグループ以外との取引拡大にも取り組んでいる。さらに、2016年6月に一般建設業許可を取得したことで自社建設請負事業も可能になった。一方、(株)ジェイテックビジネスサポートはイベント支援スタッフなどの一般派遣事業や、ポスティング請負事業などを展開しており、介護ビジネスの拡大にも引き続き力を注いでいる。その他、一般派遣は中高年社員の終身雇用・再雇用の受け皿としても活用する考えがある。

■Key Points
・「技術者の地位向上と業界最高の収入を実現し、創造的個人経営集団を形成させる」
・注文支援システム「グルくる(R)」は引き続き積極的に展開していく
・2020年3月期に売上高3,637百万円、営業利益111百万円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)

《TN》

 提供:フィスコ

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