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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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5809 タツタ電線

東証P
718円
前日比
0
0.00%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
0.90
時価総額 504億円
比較される銘柄
古河電, 
フジクラ, 
JMACS
決算発表予定日

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明日の株式相場戦略=デジタル新時代を意識した銘柄物色

 きょう(7日)の東京株式市場では日経平均が370円高に買われ、前日の大発会の下げ幅を帳消しとはいかないまでも80%以上取り戻し、TOPIXについては前日の下げ幅を上回った。個別でみても東証1部の90%あまり(1961銘柄)が上昇し、これは前日に下げた銘柄数よりも多かった。

 米国とイランの対立激化を材料に派生した原油高騰とドル安・円高がリスクオフ一色の大発会を演出したが、そこに経済的なアプローチはなく、アルゴリズムによる先物売りプログラムが作動したのが前日の下げ、きょうはその伸びた糸を巻き戻す形で先物主導の戻り足。ヨーヨーの原理と一緒で、日経平均の上下動は地合いとはまた別次元と考えておく方がよさそうだ。個別株に光を当てれば、まさに百花繚乱の様相を呈している。

 個別ではIoT人工知能(AI)などに絡むシステム系の銘柄に物色の矛先が向いている。これは、きょう7日から米ラスベガスで開幕する世界最大のデジタル技術見本市「CES」が意識されている部分もあるようだ。CESは一つの通過点に過ぎないが、これをメルクマールに新時代を意識した物色ニーズが顕在化している。きょうの主役はソニー<6758>だ。同社株が全市場を通じて売買代金トップ(ETFは除く)に買われることは珍しい。これは従来のイメージセンサーに対する成長性評価に加え、CES開幕に先立ち6日に自動運転システムを搭載した試作車を発表したことが機関投資家の耳目を集め大口の買いに反映された部分が大きい。次世代通信規格5Gの普及が、産業構造の進化にもつながっていくというシナリオにも乗るもので、ソニー社長がいみじくも述べたモバイルからモビリティー時代への変遷に共感を覚えた資金が食指を動かした結果であったといえるかもしれない。

 中小型の足が速い銘柄群も「CES」効果を背景に脇役というには憚(はばか)られるくらい、恒星(ソニー)に負けない輝きをみせるものが多かった。デジタルマーケティングを展開するフィードフォース<7068>もその一角。情報サイトの掲載広告を更新する「データフィード」のシステムを手掛けるが、株価は25日移動平均線を絡め上値慕いの動きをみせている。20年5月期は営業利益段階で前期比5倍強の変化率を見込む。また、5G関連では企業やマンション向けに光ファイバーを活用した通信サービス事業を行うアルテリア・ネットワークス<4423>も値刻みこそ小幅ながら着実な上値追いを継続、足もとの業績も好調で注目しておきたい。更に5G関連の穴株として、スマートフォン向け電磁波シールドフィルムを手掛け、5G対応スマホの受注獲得が期待されるタツタ電線<5809>も新値圏に突入しており要マークといえる。

 いずれにしても、今は上値を強く指向する銘柄がトップギアにチェンジするまで買われるような相場で、文字通り「強い株につけ」を実践して報われる地合いのようだ。その伝でいけば現在8連騰中のアイティメディア<2148>なども目が離せない。IT系ニュースサイトを運営し広告収入を収益源とするが業績は絶好調に推移、20年3月期営業利益は前期比2ケタ増の10億円を見込む。ネット上でBtoBの「見込み顧客」を発掘し、営業機会の創出を支援するリードジェン事業で需要開拓が続いている。

 このほか、東京五輪・パラリンピックを前にサイバー防衛も投資テーマとして再びクローズアップされそうな雰囲気がある。相対的に株価が出遅れていた銘柄が多かったが、ここにきて動意するものが増えているのは事実。業績面で足もと拡大基調にあるインテリジェント ウェイブ<4847>やセキュアヴェイル<3042>などの株高トレンドに目を配っておきたい。

 日程面では、あすは11月の毎月勤労統計調査が朝方取引開始前に開示される。後場取引時間中には12月の消費動向調査が発表される。海外では12月の米ADP雇用リポート、11月の米消費者信用残高が発表される。このほか、米10年国債の入札も予定されている。(中村潤一)

出所:MINKABU PRESS

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