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5351 品川リフラクトリーズ

東証P
1,817円
前日比
-26
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PTS
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業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
5.5 1.01 3.74 99.02
時価総額 857億円
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品川リフラ Research Memo(1):鉄鋼メーカーの業績は、2017年3月期上期が底か


品川リフラクトリーズ<5351>は、創業140年余りの日本を代表する耐火物メーカーで、世界でも五指に入る。超高温の技術により、鉄鋼をはじめ非鉄金属、電力、ガス、セメント、ガラス、窯業など日本の基幹産業に、各種耐火物を供給するとともに、耐火物の施工工事も提供している。

2017年3月期第2四半期の業績は、売上高は前年同期比2.3%減の47,464百万円、経常利益は同13.1%増の2,528百万円となった。利益面では、円高により輸入原材料のコスト低下のメリットを受けた。同社の最大顧客となる鉄鋼業界においては、中国企業の過剰供給による鋼材価格の低下、円高による輸出採算の悪化に加え、原料炭価格が急激な高騰を見せる等、業績へのマイナス要因が目立っており、同社の事業環境は良いとは言えない状況ではあるが、そうした中でも安定した業績を上げている。

同社は2009年の合併以降、最適生産体制の構築を成し遂げ、2018年3月期を最終年度とする第3次中期経営計画では基盤整備を進めている。世界トップクラスの総合耐火物メーカーとしての地位の維持・向上に向けて、確実な収益確保と更なる成長を目指している。大型プレス機などの最新鋭機を導入することで、高付加価値品のコストダウンと競争力の強化を図る。また、成長戦略実現のために、東南アジア、米州、中国、インドをターゲットに各地域のニーズに応じた販売体制の強化を図る。

今後の見通しとして、2016年上期には月次粗鋼生産が8月までの5ヶ月連続で前年同月を上回るなどやや底を打った感も出始めており、下期からは東京オリンピック・パラリンピック関連の需要が顕在化することが期待されている。

2017年3月期の予想は、売上高が前期比3.2%増の101,000百万円、経常利益が同7.0%増の5,300百万円と増収増益を見込む。また、進行中の中期計画の最終年度となる2018年3月期には、売上高110,000百万円、経常利益6,600百万円と過去最高の業績を計画している。

合併後の2010年3月期と比べると、2016年3月期の実質有利子負債が78.6%減少し、自己資本は37.2%増加した。自己資本比率は28.7%から42.6%へ改善し、ROE(自己資本当期純利益率)は2.5%から6.3%へ上昇した。鉄鋼関連のシクリカル・ストックとみなされがちだが、過去6期の経常利益は5,000百万円前後で推移しており、2018年3月期は6,600百万円と一段高いレベルを目指す。安定した収益と健全な財務体質の上、現在の株価による予想PERは6倍台、PBRは0.5倍未満、配当利回りは2%台後半のバリューストックとなっている。

■Check Point
・最大手顧客の鉄鋼事業は、2017年3月期上期を底に、収益性の回復を見込む
・2017年3月期第2四半期は減収増益
・中期計画最終年度で過去最高の業績を計画

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《HN》

 提供:フィスコ

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