5351 品川リフラクトリーズ 東証1 14:43
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2015年12月07日16時14分

品川リフラ Research Memo(6):鉄鋼業界の事業環境が悪化するも、同社の業績は底堅い


■会社概要

○アジアの鉄鋼メーカーの状況
アジアの鉄鋼メーカーは、中国の内需減退と過剰生産により、鋼材市況が想定以上に悪化したことから深刻な業績不振に陥っている。中国大手である宝山鋼鉄や馬鞍山鋼の2015年4月?9月期の業績は、前年同期比2ケタの減収により、営業損失をそれぞれ285億円、290億円計上した。CISA(China Iron and Steel Association)会員の大手・中堅ミル約80社の稼働率は、2006年の89%から2015年8月には71%へ低下した。

中国メーカーは、内需が低迷していることで輸出ドライブをかけている。2014年の中国の粗鋼生産量は、日本の7倍超と大きく、2015年の輸出量は日本の生産量に匹敵する1億トン超と予想されている。中国の輸出量は、2013年が6,200万トンであっただけに、この2年間での急増ぶりがうかがえる。2015年1月?6月の中国製鉄鋼製品の平均輸出単価は1トン当たり620ドルと前年同期比約2割も低下した。そのため、鉄鋼市況の悪化は、中国メーカーの輸出先にも広がっている。韓国最大手のポスコは、2005年7月?9月期に売上高が前年同期比14%減少し、営業利益は652億円と同26%減、ウォン安に伴う為替差損などにより当期純損益では658億円の損失となった。

○日本の鉄鋼会社の業績
日本のトップメーカーである新日鐵住金の2016年3月期上期(4月?9期)の業績は、売上高が2,507,562百万円と前年同期比9.8%減、期初予想比0.3%増、経常利益が129,848百万円、同26.4%減、13.5%減となった。通期の予想は、売上高が5,000,000百万円、前期比10.9%減、期初予想比2.0%減、経常利益が250,000百万円、同44.7%減、32.4%減に修正された。経常利益は、上期の期初予想に対する未達額20,152百万円を踏まえて、下期の予想を120,152百万円と改めたことから、期初予想に比べ99,848百万円の減額となった。今期の粗鋼生産の計画は4,277万トン、前期比4.9%減、期初予想比0.5%減となっている。上期実績の2,107万トンに対し、下期は2,170万トンと上期比若干の増加を計画している。

主要顧客であるJFEホールディングスの場合は、2016年3月期上期における鉄鋼事業の売上高が1,246,000百万円、前年同期比12.5%減、経常利益は同50.3%減の38,600百万円となった。当初は、通期の予想経常利益を150,000百万円とし、その内訳を上期38,000百万円、下期112,000百万円としていた。上期の実績を踏まえ、下期の予想を当初計画の約5分の1の21,400百万円に修正した。足元の業績は厳しいものの、同社経営トップは将来を見越した設備強化を進めると言及している。利益面での下方修正が大きいことには、市況悪化に加えて、同社独自の要因がある。同社は、現在、千葉と倉敷でコークス炉を改修しており、外部コークス購入により上工程のコストが高くなっている。また、粗鋼生産量が落ちていることから、設備補修を前倒しで行っており、補修費を上積みしている。同社は、上工程のコスト削減をここ2~3年の最大課題としており、積極的な設備投資を継続する意向だ。そうすることで、2017年度には1,000億円、鋼材ベースでトン当たり約4千円のコスト削減が実現し、他社をしのぐコスト競争力を確立できると考えている。

品川リフラクトリーズ<5351>の業績は、顧客である日本鉄鋼メーカーの粗鋼生産量と密接に関係している。今期の鉄鋼業界の粗鋼生産は、上期の5,207万トンから下期は5,400万トンとわずかながら増えることが予想されており、同社の下半期の業績予想を底堅いものとしている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《HN》

 提供:フィスコ

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