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2016年08月01日20時00分

開幕アベノミクス“第二章”、「28兆円」経済対策で買われる株 <株探トップ特集>


―マーケットが待ち望む上昇相場再開の条件はそろったのか?―

●2日に閣議決定、国策相場始まる

 名実ともに月替わりとなった1日の東京株式市場では円高を背景に朝方はリスク回避の売りに押されたが、その後は粘り腰を発揮してプラス圏に切り返した。日銀の追加緩和策であるETF買い入れ枠倍増が投資家の押し目買い意欲を刺激している。そして、その視線の先にあるのは安倍政権が打ち出す経済対策であることはうまでもない。

 政府はあす8月2日に経済対策の閣議決定を行う。全体の総事業規模は当初予定されたものに大幅上乗せされた28兆円強に達することから、東京株式市場でもこれを国策買いの根拠として関連銘柄への物色の矛先が強まることが予想される。

●アベノミクス史上最大の経済対策

 前週末(7月29日)の東京市場は、日銀の金融政策決定会合を絡め日経平均株価は乱高下となった。市場関係者および内外の機関投資家が固唾を飲んで見守ったビッグイベントはETFの買い入れ枠をほぼ倍増水準の6兆円に増額した以外は目ぼしい動きはなく、失望感を口にする市場関係者も少なくなかった。

 しかし冷静にみれば、今回の金融政策会合で決めた日銀の量的緩和策は、安倍政権が打ち出す大型経済政策とのシナジーを生む最初の一歩だ。金融政策と財政出動の両輪が揃うことはマーケットが待ち望んでいる上昇相場再開の必須条件でもある。経済対策規模は当初10兆円レベルとも伝わっていただけに、複数年度(16年度の2次補正予算と17年度以降の当初予算案の合算)にまたがるとはいえ、第2次安倍政権発足後では最大規模となる28兆円の経済対策へ踏み込んだことは、東京市場でも時間の経過とともに再評価機運が高まりそうだ。3日には内閣改造も行われ、デフレ脱却の大命題に向けたアベノミクスの新たな挑戦が始まる。

 今年度2次補正予算案の一般会計には4兆円を計上。GDPを直接押し上げる真水(返済義務のない無償資金)の部分が複数年度で6兆円強にとどまり、迫力不足という指摘もあるが、今回は補助金や助成金を受けた民間企業の投資拡大効果や、財政投融資によるリニア関連工事前倒しなどで脇を固めているほか、政府系金融機関が手掛ける訪日需要取り込みに向けたプロジェクトなど、将来ビジョンが明確であり、株式市場でも買いの根拠が見えやすい強みがある。

●財政出動で無電柱化や子育て・介護関連に恩恵

 追加の財政支出で賄われる分野はインフラでは電線地中化(=無電柱化)などが挙げられる。今回の経済対策とは別に、都知事選で圧勝した小池百合子新都知事も無電柱化の推進に積極的であり、代替需要が喚起されるとの思惑からにわかにテーマ買いの有力対象として浮上している。東京特殊電線 <5807> 、タツタ電線 <5809> 、沖電線 <5815> 、昭和電線ホールディングス <5805> などの電線メーカーや、マンホール関連で電線共同溝を手掛けるゼニス羽田ホールディングス <5289> [東証2]や虹技 <5603> などが物色人気の中軸となっている。

 また、財政支出により介護離職ゼロや待機児童ゼロの実現に向けた政策も本格化させる。子育て関連ではJPホールディングス <2749> 、グローバルグループ <6189> [東証M]、幼児活動研究会 <2152> [JQ]などに活躍余地が広がりそうだ。介護分野ではニチイ学館 <9792> やツクイ <2398> 、シップヘルスケアホールディングス <3360> などに今後マーケットの関心が向かう可能性がある。

●財政投融資の目玉はリニア前倒し

 一方、財政投融資では6兆円規模を計画。目玉政策としてリニア中央新幹線の大阪延伸を最大8年前倒しする。JR東海 <9022> は2027年の品川―名古屋間の開業後はいったん借金の返済に努め、大阪までの延伸工事については35年に再開する予定にあった。安倍政権ではこの空白の8年間を埋めるために、財政投融資を活用。財投の長期固定で低利の貸し付けを活用することに伴い、JR東海が名古屋駅開業後、速やかに名古屋―大阪間の延伸工事に着手できるように万全の支援態勢をとる構えだ。大成建設 <1801> 、大林組 <1802> 、清水建設 <1803> 、鹿島 <1812> などセネコン大手のほか、既にJVで受注実績のある銭高組 <1811> や、トンネル工事を得意とする熊谷組 <1861> 、飛島建設 <1805> 、大豊建設 <1822> 。また、トンネルの内壁材を手掛けるジオスター <5282> [東証2]、日本コンクリート工業 <5269> なども要マークの銘柄となる。

 このほか財政投融資とは別に政府家系金融機関が複数年度にわたり手掛ける融資として、インバウンド需要の受け皿を意識した首都圏のインフラや、港湾整備などでも建設セクターの商機が膨らむ公算が大きい。

●AIや自動運転、ロボット関連株にも追い風

 補助金や助成金による民間事業では「官民戦略プロジェクト」として打ち出した第4次産業革命(人工知能や自動運転分野など)を支える企業に追い風が強い。

 自動運転関連ではアイサンテクノロジー <4667> [JQ]、アートスパークホールディングス <3663> [東証2]のほか、ベリサーブ <3724> 、モルフォ <3653> [東証M]、ゼンリン <9474> などに人気化素地。また、ロボット関連として菊池製作所 <3444> [JQ]、CYBERDYNE <7779> [東証M]などに注目度が高い。人工知能(AI)関連ではテクノスジャパン <3666> 、ロックオン <3690> [東証M]、ロゼッタ <6182> [東証M]、FRONTEO <2158> [東証M]、ブレインパッド <3655> 、メタップス <6172> [東証M]などが改めてマーケットの視線を集めそうだ。

 さらに、官民が歩調を合わせた次世代プロジェクトとして、安倍政権が目標に掲げる「水素社会」の象徴である燃料電池車の普及促進にも期待がかかる。水素分野ではトップサプライヤーである岩谷産業 <8088> やプラント大手の千代田化工建設 <6366> のほか、大陽日酸 <4091> 、三菱化工機 <6331> などが注目される。


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