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4956 コニシ

東証P
1,567円
前日比
+34
+2.22%
PTS
1,581.6円
12:39 03/29
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.0 1.31 1.95 5.68
時価総額 1,103億円
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コニシ Research Memo(9):期初予想どおり2017年3月通期は増収増益を見込む


■業績動向

(2) 2017年3月期の業績見通し

a)損益状況

コニシ<4956>の2017年3月期の業績は、売上高126,000百万円(前期比6.0%増)、営業利益6,630百万円(同3.9%増)、経常利益6,710百万円(同5.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,180百万円(同11.1%増)が予想されており、期初予想と変わっていない。上半期はやや出遅れたが、下半期に充分取り戻せるとの予想である。

セグメント別では、ボンド事業の売上高は60,150百万円(同4.5%増)、営業利益は5,270百万円(同4.5%増)、化成品事業の売上高は53,620百万円(同6.4%増)、営業利益は480百万円(同0.6%増)、土木建設事業の売上高は11,390百万円(同12.4%増)、営業利益は750百万円(同1.1%増)、その他事業の売上高は810百万円(同6.6%増)、営業利益は120百万円(同7.1%増)と予想されている。

この目標達成およびその後の成長のために、引き続き以下のような重点施策を実行していく計画だ。

1)グループ全体で事業拡大
ウォールボンド工業(旧矢沢化学工業)とのタイアップをさらに強化する。コニシの販売ルートを利用すると同時に、コニシブランドでの製品供給も開始、売上高100百万円を目指す。これによって西日本地区でのシェアアップを図ると同時にハウスメーカーへの導入も積極的に進める。

2)コア事業での販売強化
ボンド事業の主力製品である「床施工用接着剤」のシェア拡大を目指す。同製品の売上高は2013年3月期の3,472百万円から2016年3月期には3,925百万円まで増加したが、今期(2017年3月期)には4,175百万円を目指す。新規ハウスメーカーへの導入や建材メーカーへのスペックインにより更なるシェア拡大(2016年3月期57.9%→2017年3月期62.0%)を計画している。

「外壁タイル用接着剤」でも、高耐候性タイプを市場投入することで販売を伸ばす方針だ。

また「鋼製パネル用接着剤」においても、トラック保冷車用パネル、鋼製ドア・カーテンウォール等への拡販に取り組みシェア拡大(2016年3月期55.2%→2017年3月期61.1%)を目指す。売上高も2016年3月期の400百万円から2017年3月期には518百万円を計画している。

3)事業拡大による成長戦略:国内
成長分野である土木建設事業をさらに拡大する。まず土木建設セグメントに含まれる連結子会社では、道路・鉄道・トンネル・橋梁等のインフラ整備を中心とした工事の受注を今期もさらに拡大させる。

またコニシ本体においてもここ数年売上高が2,000百万円前後で伸び悩んでいた「土木用接着剤・工法」の販売について、土木開発部を中心に強化する。

4)事業拡大による成長戦略:海外
中国・東南アジアを中心に海外での事業も拡大する。中国では化成品は自動車業界への製品供給を拡大し、ボンドのユーザー、代理店を活用して新規業界への拡販を図る。ボンド製品においては、紙関連の市場開拓、自動車用離形剤、土木業界向けエポキシ系の拡販に注力する。またベトナムにおいては、生産量が月産150トンまで拡大したが、ベトナム全土及び近隣国へ商圏を拡大することで、月産180トン(損益分岐点)を目指す。

b)設備投資計画
同社の設備投資額は前々期(2015年3月期)に3,649百万円と大幅に増加したが、前期(2016年3月期)は2,364百万円へ低下した。今期(2017年3月期)も2,200百万円と通常レベルの投資となる計画だ。この結果、減価償却費は前期の1,891百万円がピークで、今後は穏やかに低下していく見込み。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《SF》

 提供:フィスコ

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