貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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4951 エステー

東証P
1,521円
前日比
-12
-0.78%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
17.8 1.01 2.76 81.50
時価総額 350億円
比較される銘柄
アース製薬, 
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小林製薬
決算発表予定日

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【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 買い準備で臨む、トランプ「口撃」安


「買い準備で臨む、トランプ『口撃』安」

●目移りしてしまう演目多彩なトランプ劇場

 トランプ劇場の演目は実に多彩だ。大統領就任直後のTPP離脱宣言に始まり、NAFTA見直し、中国、メキシコ、日本に対する貿易不均衡の是正要求、中国、日本の通貨引き下げ誘導策指摘、自動車製造の国内回帰促進、メキシコ国境での「壁」建設承認、難民・移民の入国一時停止など、一つ一つ思い出すのも容易ではないほど矢継ぎ早に実行を促している。

 困るのは、それらのほとんどをマスコミが大批判、投資マインドを揺るがしていることだ。正直、なに一つ、これは素晴らしいと好評価する声が聞かれないのだから、投資馴れしていない人には実に投資しにくいことだろう。

 しかし、投資馴れすると、実は投資しやすいのだ。かなりアバウトな表現になるが、トランプ大統領が打ち出す政策や「口撃」で株価が下げたら、そこは買い準備に入ればよい。こういうことになる。

 トランプが日本を円安誘導国と非難すると、その時は全体に下げてしまうものの、間もなく浮上に転じる。トランプ劇場の演目が多彩なため、市場の関心がすぐに次のそれへと移ってしまうためだ。

 これから市場の関心が高まるのは、もちろん10日に予定される日米首脳会談。安倍首相は英国のメイ首相に次いで世界首脳の中で2番目に直接会談することになる。

 これは日本を大事にしている。こう見るのが自然だが、そこには暴言暴挙の固まりのように見えるトランプ大統領が、実はきちんとルールを重視する人物であることが現れている。米国にとって英国はもっとも重要な同盟国であり、それに次ぐのが日本だからだ。このように順序を違えぬところは投資家としてしっかり押さえておきたい。

●米の「中国封じ込め」は日本企業にも影響

 そして、トランプ政権スタート直後であるにも関わらず早くもマティス米国防長官を日韓へ派遣した。その意味するところは大きい。トランプ大統領の最大の懸案事項は、中国封じ込めであると見てよいからだ。

 トランプ政権の国家通商会議トップで大統領補佐官に就任したピーター・ナバロ氏は、中国経済と軍事研究の第一人者。同氏が中国をどう見ているかは、同氏の著書「米中もし戦わば」や「チャイナ・ウォーズ」に詳しいが、両書に共通するのは、このまま中国の台頭を許すなら、米国は次第に凋落、世界の覇権を失うことになることへの警戒感である。

 それに歯止めをかけるには、軍事での対抗よりも、通商策が重要であると説いている。つまり、中国にこれ以上、儲けさせてはならないと。

 それは日本の対中国通商策に対しても一考を促すものになることが考えられ、ここからは私の勝手な先取り観測ではあるが、今後、日本企業は国家戦略上の観点から、中国での積極展開ができにくくなる恐れがある。

 そこで、このような状況下、どのような銘柄へ投資すればよいのか。

 まずは株価が大きく売り込まれたフォスター電機 <6794> だ。スマホ向けヘッドセット需要が落ち込んだとして売られてしまったのだが、肝心のアップル向けは、すでにアップルの業績が上向き始めている点を考えると、今後次第に需要も回復、株価も蘇生に向かい始める可能性が高いと見る。

 同じく大きく売り込まれてしまった銘柄では東証2部のフライトホールディングス <3753> [東証2]がある。モバイル型電子決済端末や決済アプリサービスに強い会社ながら、株価は昨年12月半ば以降調整を続けている。いまは下値もみ合い中であり、すぐに急反発はないだろうが、緩やかなそれなら確率が高い。

 直近安値から少し戻ったバリューHR <6078> も、現在水準は反落より続伸の可能性が高いと見る。健保の保健事業の支援システムに強い会社であり、今後も拡大が見込める事業だからだ。

 自動車メーカーの米国での生産拡大関連では富士機械製造 <6134> が魅力的だ。

 そして、国内市場だけを見た場合、芳香剤や消臭剤に強いエステー <4951> だ。

2017年2月3日 記

株探ニュース

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