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4829 日本エンタープライズ

東証S
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日本エンター Research Memo(6):売上高が前期比8.1%増、純利益が同84.2%増と大幅増収増益で着地


■業績動向

(1) 2016年5月期業績

a)連結損益計算書
日本エンタープライズ<4829>の2016年5月期の業績は、売上高は前期比8.1%増の5,530百万円、営業利益が同15.7%増の219百万円、経常利益が同23.4%増の252百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同84.2%増の327百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益が経常利益を上回ったのは、投資有価証券売却益が前期の341百万円に近い273百万円を特別利益として計上したことと、法人税等が前期の307百万円から163百万円へ減少したことによる。不採算の中国子会社の持分を売却したため、税金費用が前期の59.6%から31.8%へ低下した。業績は、期初予想(売上高6,100百万円、経常利益470百万円)と比べると低いが、第3四半期時点の予想を売上高で5.5%、経常利益で9.8%上回り、親会社株主に帰属する当期純利益は約2.3倍となった。

コンテンツサービス事業は、キャリアプラットフォーム向けコンテンツが広告効果の希薄化により落ち込み、全体で12.4%の減収となった。広告戦略の転換に伴う広告宣伝費の削減により、セグメント利益は前期比11.1%増の684百万円となり、売上高利益率も前期比6.6ポイント増の31.2%へ上昇した。一方、ソリューション事業は27.8%の高い増収率を記録した。受託開発などのソリューションは、売上高が前期比37.3%伸び、過去最高を記録した。広告も11.7%増となった。海外は、携帯電話の販売台数を1.9倍とし、58.0%の増収となった。ただし、先行投資と売上構成比率の拡大に伴う販管費(共通費)の負担増によりセグメント利益は93百万円と半減した。

b)連結貸借対照表
2016年5月期末の資産合計は、前期比270百万円減の6,017百万円となった。流動資産の現預金が338百万円減少し、投資等の長期預金が300百万円増加した。また、投資有価証券が332百万円減少した。負債の部では、繰延税金負債などが減少したため、自己資本比率が83.5%に上昇した。

c)キャッシュ・フローの状況
2016年5月期の現金及び現金同等物の期末残高は3,253百万円と前期末比304百万円減少した。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益や減価償却費などで178百万円のプラスであったが、長期預金の預入や無形固定資産の取得で投資活動によるキャッシュ・フローが449百万円のマイナスとなった。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いなどで140百万円のマイナスとなった。

(2) 2017年5月期予想?減収、経常増益を見込む

2017年5月期は、売上高5,300百万円(前期比4.2%減)、営業利益330百万円(同50.2%増)、経常利益が350百万円(同38.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が135百万円(同58.7%減)を予想している。2016年5月期に期初予想が未達に終わったため、2017年5月期は幾分控えめな予想にとどめた。売上高の構成比率は、大きな変化を見込んでいない。営業利益の増加は、原価率の改善と広告戦略転換による販管費の減少に負う。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益(投資有価証券売却益)のはく落により、大幅な減少を見込んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《HN》

 提供:フィスコ

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