貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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4755 楽天グループ

東証P
757.1円
前日比
-3.7
-0.49%
PTS
762円
23:58 04/23
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
1.94 5.97
時価総額 16,234億円
比較される銘柄
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決算発表予定日

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川辺 Research Memo(7):製造卸売業・小売業への変革を加速


■川辺<8123>の中長期成長戦略

1. 採算性向上を最重要課題として製造卸売業・小売業への変革を加速
現中期経営計画では、新スローガンを「新たな瞬(とき)を染める」として、経営目標値に2020年3月期の総資本利益率(ROA)2.65%、株主資本利益率(ROE)5.27%を掲げている。売上規模を確保しつつ採算性の向上を最重要課題として、コト提案型企業及び製造卸売業・小売業への変革を推進している。

国内個人消費が低迷するなか、採算性向上及び中期成長に向けた経営戦略として、好循環型成長戦略、原価抑制、財務戦略を掲げている。モノを通じて楽しめるコト提案を重視することにより、市場の活性化と商品政策の効率化を図り、在庫回転率上昇や粗利益率改善などで収益力向上を目指す。

具体的な中期成長戦略としては、商品開発力・マーケティング力の強化、プレイヤーズ直営小売店舗の拡大(年間4店舗程度の新規出店と不採算店閉鎖のS&B推進)及びEC事業の強化による小売業の拡大、製造業としての売上拡大(自社ブランド商品の拡販、グループ製造子会社による新規取引先開拓など)、フレグランス事業再構築による黒字体質への転換(不採算直営店舗の整理・統合、ホールセール分野の売買益改善、希少性の高いメゾン系フレグランスの発掘・投入・拡販など)、グローバル化への対応(中国事業の販売戦略強化)などを推進する。なおEC事業については、ライセンス契約による制限を考慮しながら商品の充実を図り、自社ECサイトによる販売に加えて、Amazon(アマゾン・ドット・コム<AMZN>)や楽天市場(楽天<4755>)等のECモールへの出店によって売上拡大を図る方針だ。

原価抑制では、グループ製造子会社と一体となった取り組みを強化して、製造卸売業・小売業への変革を加速する。海外有名ブランド品のライセンス販売比率が低下するが、自社ブランド品の売上拡大で売上総利益率向上を目指す。

財務戦略では、広報活動及びIR(投資家向け広報)活動の強化、借入金の圧縮、資産の有効活用などを推進する。また人材育成では、若手及び女性社員の活躍推進への取り組みなどを強化し、市場競争力や業績向上につなげる方針だ。

2. 次期中期経営計画で変革加速に期待
なお2019年6月27日付で代表取締役2名体制とした。吉田久和(よしだひさかず)旧代表取締役社長兼経営管理統括本部長が代表取締役会長兼経営管理統括本部長に、岡野将之旧執行役員営業統括本部長が代表取締役社長兼営業統括本部長に就任した。厳しい経営環境の変化に対応するため、強固な経営基盤を構築するとともに活性化を図る。また2019年4月1日付で新設した新規事業本部は代表取締役会長の直轄とした。

そして2019年内を目途に新たな中期経営計画を策定予定としている。営業を統括する岡野将之代表取締役社長兼営業統括本部長は「基本方針に大きな変化はないが、現中期経営計画と現状の乖離を反省点として、次期中期経営計画では百貨店の減少、個人消費の低迷、消費トレンドの変化など厳しい経営環境に対応するため、よりアグレッシブな成長戦略を打ち出したい。新規事業・直営小売店舗事業・EC事業・OEM事業・新規販路による売上拡大と採算性向上を推進し、消費トレンドの変化に対応してブランドのS&Bも積極推進する。」と決意を語っている。コト提案型企業及び製造卸売業・小売業への変革加速を期待したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《MH》

 提供:フィスコ

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