貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更
楽天の【株価予想】【業績予想】を見る

4755楽天

東証1
1,098円
前日比
+3
+0.27%
比較される銘柄
ヤフー
SBG
KDDI
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
1.70 4.36

銘柄ニュース

戻る

Hamee Research Memo(5):プラットフォーム事業は順調に成長中


■Hamee<3134>の業績動向

2. 事業セグメント別動向
(1) コマース事業
コマース事業の売上高は前年同期比5.1%増の3,793百万円、セグメント利益は同6.6%減の715百万円となった。売上高の内訳を見ると、ECサイトを通じた小売販売が同7.4%増の1,603百万円、卸販売が同3.5%増の2,190百万円となった。減益となったのは、相対的に利益率の低い海外卸販売の構成比が上昇したこと、韓国企業からのモバイルアクセサリー事業取得に伴う無形固定資産の減価償却費計上、自社企画商品に関する広告宣伝費増などが減益要因となった。

地域別で見ると、同事業の86%を占める国内向け売上は前年同期比4%減、実額で149百万円の減収となった。iPhone用ケース「iFace」シリーズは中古機種向けが伸びたことや商品の横展開(「iFace液晶保護ガラス」や「iFace Finger Ring Holder」など)を図ったことで堅調に推移したものの、国内スマートフォン市場全体が低調だったこともあり、その他商材の売上が減少した。また、iPhone新機種向けケースについても欠品が発生し、2018年10月末に119百万円の受注残を抱えるなど販売機会ロスが生じたことも減収要因となった。

国内売上のうち、小売販売については前年同期比52百万円の増収となったが、卸販売は同201百万円の減収となった。2018年はiPhoneの中古市場が拡大したことにより、「iFace」も旧機種向けの需要が旺盛だったが、家電量販店等の卸販売先の売場は新機種向けケースが中心となるため、こうした需要を捕まえきれなかったこと、また、2018年秋に投入された新機種向けケースで欠品が生じたことも減収要因となった。反面、小売販売は旧機種から新機種向けまで幅広い商材の注文に対応することが可能であり、増収につながったと見られる。

一方、海外売上については前年同期比2.6倍増、実額では334百万円増と大幅増収となった。2018年秋から米国の大手雑貨量販店向けに販売を開始したハローキティのキャラクター商品(SQUISHIES商品)がヒットしており、増収の主因となっている。米国向けについては海外売上高の6割弱を占めるまでになっている。また、韓国や中国向けについても順調に拡大している。韓国については2018年8月に事業譲受したモバイルアクセサリーブランド「PATCHWORKS」の商材が2ヶ月分(2018年9月-10月)寄与している。事業譲受に伴うのれんは暫定的に121百万円(5年償却)を計上している。直近年度の売上規模は数億円のレベル感だが、自社企画商品のため利益率は同社の自社企画商品とほぼ遜色ない水準となっている。のれん償却を考慮すると当面は利益面での貢献は軽微となるが、「PATCHWORKS」の販売ネットワーク(世界26ヶ国)を活用して自社商材の海外販売を拡大する戦略であり、全体で見れば今後プラスに貢献してくるものと思われる。

(2) プラットフォーム事業
プラットフォーム事業の売上高は前年同期比41.0%増の836百万円、セグメント利益は同19.6%増の246百万円となった。このうち、Hameeコンサルティングを子会社化したことに伴う影響額は売上高で146百万円、営業利益で52百万円、のれん償却費で30百万円となる。同要因を除いた既存事業ベースの売上高は前年同期比16%増、営業利益は同9%増になったと見られる。利益率の低下要因は、契約社数増加に対応するためのサポート人員の増加や初期設定代行サービス事業者への外注費増、目標契約社数5,000社に対応したインフラ投資の実施などで、当初想定どおりとなっている。

2019年4月期第2四半期末における「ネクストエンジン」の総契約社数は前期末比345社増加の3,440社(OEM除く)、利用店舗数は同2,212店舗増の26,064店となった。前年同期の増加数が254社だったため、増加ペースは加速していることになる。導入時の初期設定作業の円滑化を図るためのサポート人員を充実したこと、販売代理店等のパートナーの活用などに加えて、経済産業省が実施するIT導入補助金の対象サービスに認定されたことも追い風になったと考えられる。なかでも、前期から取り組みを開始したパートナー企業による初期設定代行サービスの効果が大きかったようだ。パートナー企業が顧客に代わって初期設定作業を行うサービスで、1件当たり5万円の手数料を同社がパートナー企業に支払っている。30日間の無料トライアル期間中にユーザーがスムーズに「ネクストエンジン」を活用できるようになり、成約率の向上につながった。同社にとっては顧客獲得費用の増加要因となるが、数ヶ月で費用回収できる計算のため、顧客として一定期間以上継続すればプラスに寄与することになる。

「ネクストエンジン」の主要KPIを見ると、利用店舗による受注処理金額は前年同期比25.0%増の2,852億円、受注処理件数は同34.3%増の4,297万件となり、いずれも2ケタ成長を継続した。EC市場の拡大が追い風となっているが、大手マーケットプレイスである楽天市場<4755>の流通総額(2018年4月-9月)が前年同期比で11.6%増だったことからすると、同社は業界平均を上回る成長を続けていると言える。また、顧客当たり平均売上単価についても月額で3.3万円と前年同期の3.2万円から3%程度上昇しており、顧客件数増に加えて既存顧客の売上単価上昇も増収要因となっている。

(3) その他
その他の売上高は前年同期比0.4%減の8百万円、セグメント損失は84百万円(前年同期は49百万円の損失)となった。売上高は主にふるさと納税支援事業で占められており、現在は、小田原市が行うふるさと納税のポータルサイトの運営業務を「ネクストエンジン」を使って受託している。2018年11月以降は、南足柄市のほか3つの自治体からの受注も決まっているほか、業務内容もバックヤードの管理(寄附申込管理、納税関連書類の発送、問合せ受付等)だけでなく、返礼品検索対策、返礼品のページの作り方など、寄附を受けるまでに必要なサービスの提供も行っていく予定にしており、当第3四半期以降は売上高も増加してくるものと予想される。セグメント損失が拡大したが、これはIoT製品である「Hamic BEAR」やアプリの開発費増が主因となっている。


収益成長とともに財務の健全性も向上
3. 財務状況と経営指標
2019年4月期第2四半期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比192百万円増加の5,235百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では商品が149百万円増加した一方で、現金及び預金が416百万円減少した。また、固定資産では無形固定資産が336百万円増加した。Hameeコンサルティングの2019年4月期業績が想定を上回る見込みとなったことで株式取得対価の追加支払いが発生※したことや「PATCHWORKS」の事業譲受により、のれんが199百万円増加した。また、「PATCHWORKS」にかかる顧客関連資産として102百万円、技術資産9百万円等を計上している。

※子会社化の際の条件として、2019年4月期の業績があらかじめ定められた水準を超過すれば、従前の株式取得額に対して110百万円を追加支払いする契約となっていた(のれんの増額、5年償却)。


負債合計は前期末比92百万円減少の1,352百万円となった。主な増減要因を見ると、未払金が105百万円増加した一方で、未払法人税等が120百万円、有利子負債が60百万円それぞれ減少した。純資産合計は前期末比285百万円増加の3,882百万円となった。主に親会社株主に帰属する四半期純利益337百万円の計上と配当金の支払い88百万円によるものとなっている。

経営指標を見ると、経営の安全性を示す自己資本比率は前期末の68.8%から71.4%に上昇し、有利子負債比率は同8.6%から6.3%に低下するなど、財務の健全性が着実に向上していることがうかがえる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《MH》

 提供:フィスコ

日経平均