貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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バーチャルリアリティ市場「現実化」へゲーム機続々 <株探トップ特集>


―2020年700億ドル市場へ号砲―

 株式市場では直近、AR(オーグメンテッドリアリティー=拡張現実)関連がにわかに人気づいたが、もう一つ忘れてはならない“R”がある。「VR」(バーチャルリアリティー=仮想現実)がそれで、昨秋に韓国サムスンがVR端末「Gear VR」を投入したのに続き、今年上半期には米フェイスブック傘下のオキュラスやソニー <6758> から端末が相次いで発売される予定となっている。業界関係者の間では「2016年はVR元年になる」との声も聞かれ、株式市場でも話題を呼びそうだ。

●注目のVR端末相次ぎ発売へ

 米オキュラス社は4日、昨年の東京ゲームショウ(TGS)などで注目された、VRを体験できる「Oculus Rift(オキュラス・リフト)」の予約受け付けを6日から自社のサイトで始めると発表(発売は3月28日)し、業界で話題になった。「オキュラス・リフト」は、視界を完全に覆うゴーグル型のディスプレー端末(HMD=ヘッドマウントディスプレー)で、着けると周囲を360度見渡せ、奥行きなども体感できる。ディスプレーに映し出される仮想空間に、実際にいるような感覚を体験できることができると、発売前から話題となっている。

 一方、ソニーではVRシステム「PlayStation(プレイステーション)VR」(PS VR)を今年上期に発売すると発表している。価格などは未定ながら、昨年のTGSに出展した際にはゲームの世界をより体感できると大きな話題を呼んでいる。また、台湾HTCは、4月にVRHMD「Vive」を発売する予定で、先のサムスンと合わせて、今年はVRHMDが続々と発売される見通しだ。

◆2020年には700億ドル市場に成長も

 相次ぐVRHMDの発売で、VR用ソフトウエアの開発にも拍車がかかりつつある。既に「Gear VR」(サムスンとオキュラスが共同開発)向けアプリを扱うオキュラスのストアには、毎週5~10本のアプリが新たにアップロードされているが、そのほとんどがゲームで占められている。

 「端末がまだ高価だし、VRゲーム開発の難易度は非常に高いと聞いている。16年はVR“元年”であっても、実際に花開くのは2、3年後になるのではないか」(ゲーム業界関係者)との声も聞かれるが、米リサーチ会社による市場予想では、2020年にはハードウエア・ソフトウエア合わせた市場規模が700億ドル(約8兆3000億円)になるとの予測もあり、ゲーム関係者の視線は熱い。

●VRへの対応を図るゲームメーカー

 現時点でVRへの具体的な対応をとっているゲームメーカーには、コーテクHD <3635> 、バンナムHD <7832> 、スクエニHD <9684> 、カプコン <9697> などが名を連ねている。

 そのうちカプコンでは、昨年のTGSの「PS VR」デモ向けに、ホラーゲームの「KITCHEN」を提供した。また、コーエーテクモでは「真・三國無双7 VR」を、スクエニHDは「ファイナルファンタジーXIV:VR」をそれぞれ提供しており、代表的なタイトルのVR版を投入することで各社の“本気度”がうかがえる。

 一方、モバイルゲーム業界でもVR対応に力を入れ始めており、「オキュラス・リフト」向けに「白猫VRプロジェクト」の提供を発表したコロプラ <3668> では、世界最大級のVR専門ファンドを立ち上げ、VR関連のスタートアップを支援。gumi <3903> も同様にVR関連のスタートアップ支援を行う子会社を設立している。

 さらに、「オキュラス・リフト」向けにバーチャルリアリティー謎解き脱出ゲーム「サラと毒蛇の王冠」を提供したグリー <3632> では、VRコンテンツ用の新スタジオを昨年11月に設立。サイバー <4751> 子会社のCygamesもヒット作「グランブルーファンタジー」のVRコンテンツを公開している。

◆ゲーム以外にも広がるVR

 ゲーム市場以外でもVRを活用するケースが増えそうだ。HIS <9603> では、新宿3丁目店にあるハワイ専門店で、VRHMDを使って“未知なるハワイ”が仮想体験できる「バーチャル・ハワイ・ラウンジ」をスタートさせた。また、T&Gニーズ <4331> も仮想空間で結婚式場の下見ができるサービスをこの1月から開始しており、こうした動きは今後も広がりそうだ。

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