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エスプール Research Memo(2):サービス開始以降5年間で解約企業は1社も出ていない


■事業概要

エスプール<2471>の事業セグメントは、ビジネスソリューション事業と人材ソリューション事業の2つに区分されている。2015年11月期の売上高、セグメント利益の構成比を見ると、人材ソリューション事業が売上高で58.9%、セグメント利益で68.8%とやや高くなっている。セグメント別の事業内容は以下のとおり。

(1)ビジネスソリューション事業

ビジネスソリューション事業には、ロジスティクスアウトソーシング、障がい者雇用支援サービスのほか、フィールドマーケティングサービス、販売促進支援サービス、顧問派遣サービスなどが含まれる。2015年11月期の売上構成比では、約57%がロジスティクスアウトソーシングサービス、約19%が障がい者雇用支援サービス、約10%がフィールドマーケティングサービス、残りがその他のサービスとなる。

ロジスティクスアウトソーシングは、子会社の(株)エスプールロジスティクスで展開しており、主にインターネット通販業者向けの商品発送代行業務と、卸売業者や物流業者などの物流センターにおいて業務の全部または一部分を請け負うセンター運営代行業務の2つの事業を行っている。商品発送代行業務では現在、東京都大田区平和島と茨城県つくば市の2拠点で事業運営しており、約60社の通販事業者を顧客としている。

子会社の(株)エスプールプラスで展開する障がい者雇用支援サービスは、企業の障がい者雇用をサポートするビジネスとなる。同社が賃借した土地で養液栽培施設を構築し、「わーくはぴねす農園」として企業に貸出すことに加えて、当該農園に従事する障がい者を紹介することで収入を得るビジネスモデルとなっている。現在、千葉県内に5ヶ所の農園(市原第1・2ファーム、茂原第1・2ファーム、千葉わかばファーム)を開設している。また一方で、障がい者の就職をサポートするための就労移行支援事業所「障がい者就職塾」5校の運営も行っており、同塾で職業訓練を受けた障がい者を企業に紹介している。

同社の収入源は、契約企業から得る農園の設備販売収入(養液栽培設備)、月額の農園管理料、人材紹介料と、就労移行支援事業所である「障がい者就職塾」の運営収入(助成金等)からなる。企業側から見れば障がい者雇用を進めるに当たって、就労場所と人材の両方を同時に提供してくれる利用価値の高いワンストップソリューションサービスとなっている。2013年4月から障がい者の法定雇用率が引き上げられた(1.8%→2.0%)ことも追い風となり、2013年以降高成長が続いている。2015年11月末時点で契約企業数は71社まで拡大しているが、サービス開始以降5年間で解約企業は1社も出ておらず、顧客満足度の高いサービスとして評価されている。

子会社の(株)エスプールエンジニアリングで展開するフィールドマーケティングサービスは、通信キャリア向けのフィールドサポート業務(電波調査等)のほか、2014年11月期より開始した東京電力<9501>管内でのスマートメーター設置に関連する業務(電波調査や機器の設置等)が含まれる。

子会社の(株)エスプールセールスサポートで展開する販売促進支援サービスは、クレジットカード、ソーラーパネルの販売支援等を商業施設で行う対面型販売促進支援業務や、メーカー担当者に代わって小売店を巡回するマーチャンダイジング業務となる。また、エスプール本体で顧問派遣サービスを展開している。同サービスに登録する顧問は現在、約3,500名で、主に上場企業等の役員クラス経験者や同社が定めるアドバイザリー・アビリティ基準を満たした人材を、中小企業やベンチャー企業向けに派遣している。なお、顧問派遣サービスについては2016年11月期より実態のサービス内容に合わせるため、名称をプロフェッショナル人材バンクサービスに改称している。

(2)人材ソリューション事業

人材ソリューション事業は、人材アウトソーシングサービスを主力とする子会社の(株)エスプールヒューマンソリューションズで展開する事業で、主にコールセンターや携帯電話の販売支援業務への人材サービスを行っており、この2業務で部門売上高の約88%を占めている。

北海道から沖縄まで主要都市10拠点に営業拠点を構築している。コールセンター業務への人材サービスの主力顧客としては、りらいあコミュニケーションズ<4708>やベルシステム24ホールディングス<6183>が挙げられる。また、携帯電話の販売支援業務ではコネクシオ<9422>やソフトバンクモバイル(ソフトバンクグループ<9984>)などが主力顧客となっている。その他の派遣業務としては、試験会場での運営サポートやコンビニエンスストアへの人材派遣などを行っている。

なお、同社グループは2016年1月現在、連結子会社5社と持分適用関連会社2社で構成されており、エスプール本体は持ち株会社及び新規事業開発の機能を担っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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