貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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4689 LINEヤフー

東証P
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「AIを活用した投資信託“Yjamプラス!”の全貌は?(1)」アストマックス投信・白木信一郎取締役CIOに聞く!<直撃Q&A>

 政府はNISA(少額投資非課税制度)を導入するなど、“貯蓄から投資へ”の方針を掲げ、株式投資促進に取り組んでいる。ところが、日本の個人金融資産約1746兆円のうち、半数を上回る52.7%が現金・預金で占められており、米国などと比較してもその比率は高く、依然として資産運用への抵抗感が根強いのが実態だ。こうした実情を踏まえて、中期的な視点から低コストでの資産形成をサポートする投資信託を提供しようと、ヤフー<4689>、マグネマックス・キャピタルマネジメント、アストマックス投信投資顧問の3社が、AI(人工知能)とヤフーの保有するマルチビッグデータを活用した投資信託“Yjamプラス!”を発表した。アストマックス投信の白木信一郎取締役CIOにその全貌を聞いた。

Q1 AIを活用した運用が注目されている背景はなんでしょう

白木 2年くらい前からAI、ビッグデータという言葉が急浮上してきた。これはビッグデータを貯蔵する技術が急速に向上したことや、非常に廉価でデータを蓄積できるようになったことが背景にある。例えば1981年と現在のコストを比較すると、300万分の1、2000年に比べても100分の1のコストでデータの備蓄が可能になった。これに伴い、ほとんど無限のストレージ(記憶装置)が出現したといえる。あわせてデータを処理するスピードや、画像を認識する技術なども向上し、こうした条件が整ったことで、AIを積極的に活用した投資が可能となったわけだ。

Q2 AIを活用した投資の特長を分かりやすく教えてください

白木 従来は人の経験則に基づく投資手法が主流だった。また、これまでの機械を活用した投資でも、株価チャートなど過去のパターンを取り込んで、それになぞらえて今後を予想するという単純な発想だった。従来は、重ねあわせの原理が成り立つ線形の理論により、事実がこうだから株価はこう動くという考え方で、例えばバリューが割安だから好業績のバリュー株を買えば株価が上昇するとか、PERが割安だから買えばよいといった、線形の投資手法が主流だった。ところが膨大なパターンデータを取り込むことにより、必ずしも線形ではない、非線形の市場予測が可能になり、運用に対する応用ということで視野が大きく広がる。さらに、大量のデータをしかも高速に取り込めるようになったため、線形ではとらえられなかった市場の“クセ”のようなものを、認識できるようになった。

 従来型の運用手法、特にアクティブ運用の成績という意味では、最近グローバル的にも低迷している。ヘッジファンドなどはその顕著な例だが、運用成績を追ってみると必ずしもマーケット平均に勝っているわけではない。この5~6年くらいは苦戦している例が多い。そのなかで、比較的成績が良いのは、AIとかビッグデータを取り込んで活用しているところだ。運用の主体が従来型からAI、ビッグデータを活用したものに急速にシフトしている。最近は、オンラインでも大量のデータを入手し処理できるため、個人の年齢、収入などのデータを分析して、その個人に最適なアセットアロケーションを組み、自動で運用することが可能となった。

Q3 AIを活用した運用の将来的な可能性はいかがですか

白木 まだ運用という点では、AI、ビッグデータの活用は黎明期にあり、市場の複雑さを完全に把握しているわけではない。例えば今回、ヤフーの良質なマルチビッグデータや国内最高峰の頭脳集団である、マグネマックス・キャピタルマネジメントの力を借りることで、より精緻なマーケットの分析が可能となる。過去のデータによる予測だけでなく、一歩進めて一見何の理由で買われているか分からない株価変化の解析も射程圏にある。ロボットアドバイザーに関しても、現時点ではシンプルだが、今後は個人の保険や日々の支払いなど詳細なデータを取り込んで、将来のライフスタイルを予測し、それが個人資産の適切な管理につながることになる。これまでの延長線ではなくて、テクノロジーを活用した資産運用の部分を大きく変える一歩としてこの商品を提供することができたと思う。

※「AIを活用した投資信託“Yjamプラス!”の全貌は?(2)」へ続く

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)

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