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4641 アルプス技研

東証P
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前日比
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PTS
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業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.4 3.20 3.25 4.78
時価総額 588億円
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アルプス技研 Research Memo(5):2018年12月期に売上高300億円突破へ


■中長期の成長戦略

1. 新中期経営計画(2017~2019年)
アルプス技研<4641>は創業以来、5 年単位の定性目標及び3ヶ年の定量目標を策定してきたが、現在は2017年12月期から2019 年12 月期までの3ヶ年を対象とする新中期経営計画の定量目標(ローリング方式)を推進している。最終年度である2019 年12 月期の目標として、売上高33,400 百万円、営業利益3,450 百万円、経常利益3,550 百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,460 百万円を目指している。また、創業50周年を迎える2018年12月期には売上高300億円を突破する計画となっている。

5ヶ年計画の大テーマは、「イノベーションによる企業規模の拡大~創業50 周年に向けた成長の加速~」をうたっており、そのための具体的施策として、以下の3つを掲げている。
1)技術、産業の変化を先取りし、高度で多様な技術サービスを提供
2)関係会社の自立・成長により、同社グループの規模拡大を加速
3)アジアに展開するグローバル企業グループへの躍進

2. 中長期成長ビジョン
中期経営計画と合わせて、50 周年を経過後の次の事業展開の方向性について、市場と事業・技術を2 軸として、それぞれ既存と新規の場合に分けた4 象限のポートフォリオで説明している。

(1) 高度技術サービスの提供(既存市場、既存事業・技術)
既存の機械設計、電気・電子設計、及び開発などのサービスである。同社の安定的収益源でもあり、今後ともプロジェクト管理体制などの強化で事業拡大を図っていく。

(2) 最先端技術(高単価ゾーン)の開発設計業務(新規市場、既存事業・技術)
AI やIoT、ロボット、ハイブリッド・EV 車、航空宇宙関連、医療関連など様々な先端技術領域の開発設計であり、社会的ニーズのある技術の変遷に応じて対応市場の拡大を図っていく。

(3) グローバル展開(既存市場、新規事業・技術)
基本的には、顧客企業の海外進出に伴って、現地での生産設備構築や運用などのサービスを提供する。地域的には当面は中国、アジアが中心となる。また、ブリッジエンジニアのようなグローバルエンジニアの活用を図る。

(4) 新規事業の可能性検討(新規市場、新規事業・技術)
介護人材と異分野開拓(アグリビジネス等)、M&Aなどを模索している。特に、介護事業については、ミャンマーで介護人材の育成を既に開始しており、日本の介護関係の法制整備に合わせて事業化の検討を行っている。また、アグリビジネスについても、技術者集団である同社ならではの展開を視野に入れているようだ。

弊社でも、同社の事業展開の方向性は、国内人口の減少や経済のグローバル化が進展する中で、今後の産業構造の変化を見据えた合理的な戦略であると評価している。これまでも技術ニーズの変遷に高いレベルで対応してきた同社であるが、需要が拡大している新たな技術分野への対応を図り、いかに持続的な成長に結び付けていくのかが今後の注目点となろう。特に、介護人材やアグリビジネスなどの新規事業については、これまでとは異質な分野であるが、社会的要請によるポテンシャルが大きいうえ、同社にとっては海外で人材を育成してきたノウハウやネットワークが活かせることなどから、将来的な収益ドライバーに育つ可能性は十分にあるとみている。介護人材については時間を要する見通しであるが、アグリビジネスについては、来期ぐらいには何らかの動きが出てくる可能性があり、今後の動向を見守りたい。また、引き続き、強固な財務基盤を活かしたM&Aにも注意する必要がある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《MW》

 提供:フィスコ

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