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4586 メドレックス

東証G
115円
前日比
-6
-4.96%
PTS
115.8円
23:55 04/19
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
2.40
時価総額 44.6億円
決算発表予定日

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メドレックス Research Memo(4):後発の非含水製剤(テープ剤)がシェアを伸張


■開発パイプラインの動向

(1) ETOREATR(エトドラクテープ剤)

「ETOREATR」は非ステロイド系消炎鎮痛剤として全世界で幅広く利用されているエトドラクを貼付剤として初めて製品化したもの。前述したように現在、第3相臨床試験の追加試験についてFDAとプロトコルについての協議を進めている段階にある。現在、合意している試験方法としては、健常人を被験者として、人為的に筋肉に負荷をかけて遅発性筋肉痛を発生させ、その痛みの症状に対して治験薬の有効性をプラセボとの比較で検証することが決まっている。症例数に関してはまだ協議中で確定していないが、2016年前半に1本目、2016年後半に2本目の追加試験を行い統計的有意差が認められれば、2017年前半にFDAに製造販売の承認申請を行う予定となっている。追加試験の費用に関しては症例数が確定していないため流動的であるものの、2本合わせて10億円程度とみられる。

米国における軽・中度の消炎鎮痛剤(貼付剤)の市場規模は2012年時点で約10億ドル、経口薬なども含めた潜在市場で見れば20?30億ドルの規模になるとみられる。現在、米国で上市されている貼付剤は「LidodermR」(販売:エンド社)「FlectorR」(販売:ファイザー社)の2品目があるが、いずれもパップ剤(含水製剤)でテープ剤(非含水製剤)の「ETOREATR」が承認されれば、売上げの拡大余地は大きいと言える。テープ剤はパップ剤と比較して、間接部位でも剥がれにくく、1日1回の貼付(パップ剤は1日2回)で良いなど利便性において格段の優位性があるためだ。日本のケースを見れば、1998年当時は貼付剤の大半がパップ剤で占められていたが、2010年にはテープ剤が数量ベースで7割弱と主流になっており、主役が移行していることがうかがえる。また、米国でのパップ剤の販価が1枚6ドル前後と日本(20?30円)と比較して大幅に高いことも、メドレックス<4586>にとっては魅力的かつ参入余地の大きい市場となっている。

今後、販売提携先の興和より得られるマイルストーン収入は、承認申請時点で10.5億円、承認取得段階で15億円、上市後には単年度ベースでの賞味販売高があらかじめ定められた額に達成した場合に、その5%を受領する契約となっている。また、これに加えて製品売上高と興和からの販売ロイヤルティ収入が得られる格好となる。製造に関しては、年産5千万枚まで祐徳薬品工業(株)で行い、5千万枚を超える部分は持分法適用関連会社のケイ・エム トランスダームで製造する契約となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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