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4464 ソフト99

東証S
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決算発表予定日

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ソフト99 Research Memo(1):2020年3月期に連結営業利益2,700百万円を目指す中期経営計画を発表


■要約

ソフト99コーポレーション<4464>は、カーワックスや洗浄剤、補修材などのカー用品の大手。子会社で展開するポーラスマテリアル事業は半導体製造用の精密洗浄材として高シェアを持つ。2018年3月期より新中期経営計画を始動。自動車市場における事業環境変化に対応し既存事業の収益水準を維持しつつ、注力市場の開拓並びに新市場・新規事業の創出によって堅実な成長に取り組む3年間と位置付けている。

1. 2017年3月期はすべてのセグメントで増益となり最高益を更新
2017年3月期の連結業績は、売上高が前期比1.4%増の22,369百万円、営業利益が同7.5%増の2,419百万円と2期連続の増収増益となり、上場来最高益を更新した。ファインケミカル事業では業務用製品や海外市場向けが伸長したこと、ポーラスマテリアル事業では半導体向けを中心とした産業資材並びに生活資材がともに増収となるなど主力2事業が順調に推移したほか、サービス事業や不動産事業も収益改善に取り組んだことで、すべての事業セグメントで増益となった。

2. 新中期経営計画を発表
2018年3月期よりスタートする新中期経営計画では、最終年度となる2020年3月期に連結売上高25,000百万円、営業利益2,700百万円を経営数値目標として掲げた。売上高、営業力ともに年率約4%成長を見込んでいる。直近5年間の平均成長率は売上高で1.0%、営業利益で4.9%成長だったことから、売上高の成長スピードは若干加速していく計画となっている。セグメント別の年平均売上成長率で見れば、ファインケミカル事業で5.0%、ポーラスマテリアル事業、サービス・不動産事業で各2.6%伸ばしていく計画となっている。ファインケミカル事業に関しては、自動車保有形態の変化に対応して、業務用製品やトラック・バス向けTPMS製品の拡販、並びに海外市場の開拓に注力していく戦略となっている。特に、業務用では自動車市場だけにとどまらず、同社の持つ表面改質と機能性精密多孔質体の技術をその他の産業分野で応用展開していく方針となっている。経営目標値としては達成可能な水準であると弊社では見ている。また、事業シナジーが得られるM&Aについても引き続き検討しており、M&A効果も含めた目標値としては売上高で30,000百万円、営業利益で3,200百万円となる。

3. 2018年3月期は前期並みの水準を予想
2018年3月期の連結業績は、売上高で前期比1.0%増の22,600百万円、営業利益で同横ばいの2,420百万円と前期並みの水準を計画している。新市場の開拓や新規事業の創出についての効果を見込んでおらず、既存事業だけで横ばい水準をキープしていく計画となっている。ただ、国内のカー用品販売市場の動向については、新車販売台数の回復もあって4月以降、堅調に推移していることや、半導体市場の活況を背景にポーラスマテリアル事業の売上高も上振れする可能性があることから、会社計画を上振れする可能性は高いと弊社では見ている。

4. 株主還元方針を「総還元性向30%」から「営業利益率の20%」に変更
株主還元方針については、安定的な配当の継続を基本方針としており、その目安としては従来の「総還元性向30%」から「営業利益の20%」に変更した。特殊要因の影響を受けることなく、本来の事業収益の結果に基づいた配当を実施していく方針とした。2018年3月期は1株当たり配当金で前期比1.0円増配の22.0円(新基準配当性向で19.7%)と3期連続の増配を予定している。今後、営業利益が拡大すれば、増配が期待できることになる。

■Key Points
・新中期経営計画では市場環境の変化に対応し、既存市場でのシェアを維持しつつ新市場開拓や新規事業の創出に注力する
・2018年3月期よりファインケミカル事業の営業組織を見直し、顧客当たり売上高の底上げを図る
・株主還元方針は「総還元性向30%」から「営業利益の20%」に変更

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《MW》

 提供:フィスコ

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