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4350 メディシス

東証S
656円
前日比
+8
+1.23%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.6 1.23 1.83
時価総額 201億円

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メディシス Research Memo(1):市場環境の逆風を追い風に、医薬品ネットワーク加盟件数の増加ペースに拍車


■要約

メディカルシステムネットワーク<4350>は、中小調剤薬局向け医薬品等ネットワーク事業と調剤薬局事業を2本柱として事業を展開している。調剤薬局の環境変化を追い風に医薬品ネットワーク加盟件数の増加ペースが加速化し、市場シェアで約1割となる5,000件の達成が視野に入ってきた。調剤薬局事業についても、M&Aを活用しながら店舗数を拡大していく戦略で、10年後に連結売上高で3,000億円規模を目指している。

1. 2018年3月期第2四半期累計業績は期初計画を上回る増益に
2018年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比7.3%増の46,552百万円、営業利益が同131.5%増の1,271百万円となり、期初会社計画(売上高45,500百万円、営業利益1,100百万円)をいずれも上回った。調剤薬局の経営環境が厳しくなるなかで、医薬品の仕入価格抑制や薬剤廃棄ロスの削減に寄与するネットワークサービスの加盟件数が前期末比242件増の2,012件と計画を上回るペースで増加したほか、調剤薬局事業においても診療報酬改定への対応が進み、処方箋単価並びに処方箋枚数が前年同期比で上昇に転じたことが増収増益要因となった。

2. 2018年3月期は主力2事業の拡大で2ケタ増益となる見通し
2018年3月期の連結業績は、売上高が前期比6.9%増の95,000百万円、営業利益が同46.7%増の3,100百万円と期初計画を据え置いている。調剤薬局事業の店舗数拡大ペースがやや遅れ気味ではあるものの、医薬品等ネットワーク事業の加盟件数が計画(前期末比430件増の2,200件)を上回るペースで拡大していることから、通期業績も会社計画を達成する可能性は高いと弊社では見ている。

3. 医薬品等ネットワーク事業の拡大により、収益の安定性向上と成長が続く見通し
2018年4月には診療報酬改定により、調剤薬局業界の経営環境も一段と厳しくなることが予想されるが、医薬品等ネットワーク事業にとっては追い風となる。現在、国内の薬局店舗数は約5.8万店舗あり、その大半は同社の顧客対象となる中小規模ないしは個人の薬局店舗となり、厳しい経営環境下で加盟件数の増加に拍車がかかると予想されるためだ。同事業はストック型のビジネスであり、高収益かつ安定性の高い事業となる。連結営業利益に占める構成比は4割強の水準だが、今後は加盟件数の拡大により早晩、5割を超えるものと予想される。医薬品等ネットワーク事業の拡大によって、中長期的な収益成長だけでなく収益の安定性向上にもつながることになる。なお、同社は今後の成長に向けて最適なグループ組織体制を構築するため、2017年10月に子会社の再編統合を実施した。具体的には、調剤薬局事業を統括していた(株)ファーマホールディング等の子会社3社を吸収合併し、グループ組織体制を従来の3層構造から2層構造とした。今回の再編によって組織間の機能重複解消によるコスト削減やグループガバナンスの強化・意思決定の迅速化が図られることになり、2019年3月期以降にその効果が顕在化する見通しだ。

■Key Points
・医薬品ネットワーク加盟件数の増加や調剤薬局事業の収益回復で営業利益は急回復
・医薬品等ネットワーク事業の加盟件数は年間500件増ペースに加速
・組織再編で収益力・成長性の向上に期待、在宅医療向けサービスは着実に進める

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《MH》

 提供:フィスコ

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