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4350 メディシス

東証S
630円
前日比
-10
-1.56%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.2 1.18 1.90
時価総額 193億円
決算発表予定日

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メディシス Research Memo(7):2018年3月期には売上高1,050億円、経常利益38億円が目標


 

■今後の見通し

(4)中期経営計画について

メディカルシステムネットワーク<4350>は2015年5月に第4次中期3ヶ年計画を発表している。高齢化社会の進展とともに、医療、介護問題がますます深刻化していくなかで、「医薬品ネットワークの拡大」と「地域薬局機能の充実」に注力し、地域医療を支える企業として更なる成長を目指していく方針だ。

経営数値目標としては、最終年度となる2018年3月期に売上高105,000百万円、経常利益3,800百万円を掲げている。経常利益に関しては2017年3月期に一旦落ち込むものの、目標値に変わりない。

調剤薬局の店舗数は全国で約5万店舗あるが、このうち大手調剤薬局6社のシェアは10%にも満たない。市場環境は今後、社会保障費負担の増大等によりますます厳しくなり、中堅・中小規模の調剤薬局の淘汰・再編が加速していく可能性もある。こうした環境下において、ネットワーク加盟店を含めて2016年11月1日時点で1,648店舗と業界トップの店舗数と医薬品取扱高を誇る同社の成長ポテンシャルは大きいと言える。ネットワーク加盟件数については、2018年3月期に2,200店舗を目標としているが、同数値は現在の市場環境からすれば十分達成可能な水準と見られる。

同社では当面の目標として医薬品発注取扱高の業界シェアで最低10%まで引き上げたいとしており、5年後には達成可能と見ている。現在の医薬品の市場規模は年間6?7兆円となっており、2017年3月期の同社の取扱高は1,300億円を見込んでいる。10%のシェアを獲得できれば市場全体が横ばいで推移したとしても、同社の取扱高は6,000?7,000億円まで拡大することになり、受発注手数料で見れば2017年3月期見込みの約20億円が90?100億円に拡大する計算となる。

2017年3月期については、調剤薬局の市場環境悪化やその他事業の収益悪化に伴って一時的に業績が落ち込むものの、中長期的に見れば調剤薬局市場の環境悪化を追い風とする医薬品等ネットワーク事業がけん引役となり業績は拡大していく見通しであり、また、収益率の高い医薬品ネットワーク事業の成長に伴って、全体の収益性も向上していくものと弊社では予想している。

■財務状況

メディカルシステムネットワーク<4350>の2016年9月末の財務状況を見ると、総資産は前期末比1,477百万円増加の50,325百万円となった。主な増加要因を見ると、現金及び預金が474百万円、売掛金が518百万円、のれんが301百万円それぞれ増加した。

負債合計は、前期末比1,554百万円増加の40,136百万円となった。有利子負債が2,785百万円増加した一方で、買掛金が578百万円、未払法人税等が649百万円それぞれ減少した。また、純資産に関しては前期末比76百万円減少の10,188百万円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益66百万円を計上したが、配当金の支配額148百万円により利益剰余金が87百万円減少したことによる。

経営指標を見ると、有利子負債の増加により自己資本比率が前期の20.3%から19.5%に低下したほか、有利子負債比率が199.7%から229.6%に上昇するなど、財務体質がやや悪化した。ただ、今後は業績も回復し、大きな設備投資も当面は予定がないことから、財務体質は緩やかに改善していくものと予想される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《TN》

 提供:フィスコ

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