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4326 インテージH

東証P
1,445円
前日比
-13
-0.89%
PTS
1,449円
14:56 04/25
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
18.4 1.81 2.98 23.67
時価総額 584億円
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決算発表予定日

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クロスマーケ Research Memo(2):国内リサーチを核にM&Aによる海外進出、新規事業展開により事業基盤を拡大


■会社の概要・沿革

(1)会社の概要

クロス・マーケティンググループ<3675>は、リサーチ事業、ITソリューション事業などを展開する子会社を傘下に置く持株会社で、グループでマーケティング領域を中心に、モバイル・スマートフォン領域やWebマーケティング領域までの幅広いサービスを提供する。日本のほか、欧米アジア10ヶ国、20ヶ所以上に事業拠点を保有し、アジアNo.1のマーケティングカンパニーを目指し事業領域、事業地域の拡大に積極的に取り組んでいる。

同社グループ(2016年6月末時点)は、持株会社である同社のほかに、オンライン調査に強みを持ちマーケティング・リサーチを行う(株)クロス・マーケティング、オフライン調査に強みを持ちマーケティング・リサーチの企画設計・コンサルを行う(株)リサーチ・アンド・ディベロプメント(以下、R&D)などの連結子会社33社と持分法適用会社である(株)リサーチパネルのグループ会社34社からなる。

(2)沿革

同社の起源は、2003年4月に設立されたネットリサーチ事業を主力とするマーケティング・リサーチ会社の株式会社クロス・マーケティング。2006年5月に(株)ECナビ(現VOYAGE GROUP<3688>:総合オンラインショッピングサイトECナビの運営会社)と、その子会社リサーチパネル(モニター管理会社)と資本・業務提携(同社出資比率40%、VOYAGE GROUP 60%)した。2008年10月の東証マザーズ市場上場を機に積極的なM&Aを通じた事業基盤の拡大に注力。2013年の創業10周年を「第2創業期」と位置付け、同年6月に株式会社クロス・マーティンググループを新設し持株会社制へ移行すると同時に、新規事業の開始やアジアエリアへ向けたグローバル展開を行う。

主力のリサーチ事業の事業規模は大手のインテージホールディングス<4326>、(株)マクロミル等に次ぐ2番手グループを形成。顧客は、設立当初は(株)電通リサーチ(当時)などの大手市場調査会社が主体であったが、2008年の東証マザーズ市場上場前後から一般事業会社向けの拡大に注力したことにより、顧客基盤が大幅に拡大した。

同時に、積極的なM&Aによる国内外での事業基盤の拡大にも着手。国内では、2011年8月に(株)インデックスからモバイル向けソリューション事業の一部を譲受、子会社(株)クロス・コミュニケーションがITソリューション事業を開始。2015年2月にはマーケティング・リサーチの企画設計、実施及びコンサルを手掛ける関連会社R&Dを連結子会社化した。さらに、同年9月にはユーザーニーズに応える技術力、エンジニア育成力を強化するために子会社クロス・コミュニケーションがシステム開発・エンジニア派遣業務を行うJIN SOFTWARE(株)を100%子会社化(同年12月に(株)クロス・ジェイ・テックへ社名変更)。加えて、2016年4月に主力事業であるリサーチ事業のサービスラインナップの強化を狙い、ミステリーショッパー・覆面調査に強みを持つ(株)ミクシィ・リサーチを株式取得により連結子会社化(社名を(株)ショッパーズアイへ変更)。

海外では、中国上海(2012年5月)、シンガポール(2013年9月)に連結子会社をそれぞれ設立したほか、2014年1月にはシンガポールにUnion Panels Pte. Ltd.を設立し、アジアを中心とした複数各国の提携ローカルパネルと自社構築パネルを接続したパネルエクスチェンジサービスを提供する体制を整えるなど事業拠点を整備。さらに、2015年8月にはアジア6ヶ国目となるタイに連結子会社CrossMarketing(Thailand)Co., Ltd.を設立したほか、2016年1月には米国にCrossMarketing Group USA, Inc.を設立している。

拠点設立の動きに加えて、M&Aも積極的に行っている。2013年8月にインドのMarkelytics Solutions India Private Limited※1(以下、Markelytics)及びMedical World Panel Online Inc.※2(以下、Medical World Panel)を買収したのに続き、2014年11月には欧米アジア8ヶ国で市場調査事業を展開するマーケティングリサーチグループKadence International Business Research Pte.Ltd.(以下、Kadence:マーケティング・リサーチ事業及び子会社等の経営管理を手掛ける)を子会社化した。さらに、2015年8月にタイのJupiter MR Solutions Co., Ltd※3(以下、Jupiter)を子会社化(議決権保有割合49.0%)した。また、同年11月には北米での市場開拓を図り、成長基盤の1つとするために、Japan Publicity Inc.からCrossMarketing Group USA, Inc.(2016年1月設立)が事業を譲り受ける基本合意契約を締結。北米でマーケティング・リサーチを中心にサービス提供する体制を整えた。

※1欧米メインのクライアントを持つマーケティング・リサーチ会社。本社:インド・バンガロール。
※2疾病ごとの医療従事者・患者専用モニターの管理・運営会社。本社は米国。
※3 Jupiterは2014年1月に事業をスタートさせたにもかかわらず、新規顧客開拓力と高い調査品質により、グローバルに展開する調査会社を中心に多くの企業を保有する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )

《SF》

 提供:フィスコ

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