信用
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)のみができる銘柄
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4222 児玉化学工業

東証S
267円
前日比
-4
-1.48%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
0.53
時価総額 21.0億円
比較される銘柄
タカギセイコ, 
三光合成, 
天馬
決算発表予定日

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岡本昌巳が斬る!戌年「有望株!」 <新春お年玉企画>


「狙うは夢・ロマンに溢れる銘柄!」

●相場のトレンドに従うのが投資の鉄則

 マーケットの世界に40年近くいるが、安倍政権ほどマーケットの重要性を気づいている政権はなかった。アベノミクスを支えるのは異次元の金融緩和、機動的な財政出動、成長戦略ではあるが、陰で支えているのはカブノミクス(株高)ともいえる。ただ、日本株が本格的に上がる条件は、東証1部の売買代金の過半を握っている外国人投資家が買い上がること。外国人投資家が買うのは政策期待。03年、05年、13年がそうだった。今回は10月から外国人投資家から買い姿勢を高めてきた。どこまで買い姿勢が続くかは取引所が毎週発表する投資家主体別売買動向をウオッチしたい。ただ、外国人投資家が買い姿勢を高めた13年以降、カブノミクスの安心感もあるのだろう、上げトレンドは続き、17年は年足の日経平均は6年連続の陽線、18年も陽線が続くとみている。

 しかし、相場の世界で生きるには、予測は必要だが、もっと大切なことは予測を現実に合わせて柔軟に修正することだ。株式投資では全勝はあり得ず、トータルでプラスにする世界。今回は年初なので、そうした株式投資の世界で勝率をあげる知恵を学びたい。

 株式投資は難しいものではない。相場は親切で優しい。誰に対しても分け隔てなく株価、チャート、トレンド、出来高、物色の流れを見せてくれる。トレンドも分かりやすい。全体も個別銘柄も上昇(下降)トレンドは下げ(上げ)転換するまで上昇(下降)が続く。

 投資をややこしくしているのは人間(投資家)だ。例えば、上昇トレンドを続けてきた銘柄が25日移動平均線を割り、25日線が下向き転換したら、ほぼ間違いなく下げトレンドに入ったと判断できる。13週線だったら、さらに確率が高まる。

 しかし、そうした下げトレンドに入っても、自分の投資した銘柄、それも将来性にほれ込んで間違いなく化けると確信した銘柄は例外だと思い込もうとする投資家がいる。確かに下げはだましで、切り返してくる銘柄もあることはある。しかし、詳細に集計したことはないが、そうした例外的な銘柄はざっと見ても2割にも満たない。仮に2割としても、その2割に賭けるのは正気の沙汰ではない。勝率2割の戦い。8割は負ける。丁半バクチだって勝率は5割だ。

 全体も個別もファンダメンタルズは1週間前、半年前と比べてほとんど変わっていないのに、上げたり下げたりするのが相場であり株である。

 株式投資で勝率を上げる秘訣は自分の都合より相場の都合に合わせること。自説、自分の欲にとらわれずに、相場の現実(チャート、トレンド)に合わせて修正していくことだ。

●テーマ材料株や高変化率銘柄、夢のある銘柄に照準

 以下、私の注目する2018年銘柄を紹介する。自信はある。しかし、それらもトレンドが崩れたら、自説に執着して「持ち続けて下さい」とは言わない。「申し訳ない。撤退して、どこかでリベンジのチャンスを狙うか、別の銘柄に行った方がいい」と言う。ただ、日足が下降トレンドの銘柄も一部取り上げているが、そうした銘柄は25日線上に浮上、25日線が上向き転換してから出動していただきたい。

 株は確率論。負けることもあるが、トータルでプラスにする。そのためには理屈、理論より現実(チャート、トレンド)につくしかない。

 18年の注目銘柄は材料テーマに絡む銘柄、ドン底からはい上がってくるなど業績変化率の高い銘柄、夢・ロマンに溢れる銘柄を主体に取り上げたい。

 三振か大ホームランか、ハイリスクハイリターンの魅力にあふれているのがアンジェス <4563> [東証M]。懸念材料は日本初の遺伝子治療剤の製造申請がズレ込んでいることと、開発費を得るために発行した新株予約権(株価が上がることで新株に換えられる権利)で最多80億円強の株式需給が悪化すること。しかし、遺伝子治療剤の申請が実現できれば、80億円の需給悪化は消化されよう。じっくり持つNISA候補。

 もっと確実性のあるバイオ系ではサンバイオ <4592> [東証M]、ペプチドリーム <4587> 、塩野義製薬 <4507> 。

 サンバイオは脳梗塞など病気やけがで損傷した脳細胞を再生する医薬品を日米で臨床中。ペプチドリームはほぼ無限大に近い種類のペプチド を合成することが可能な独自の創薬プラットフォームシステムを用いて新薬を開発、16年の売上高世界20位中の数社と提携するなど、世界的に評価が高く、赤字が多いバイオベンチャーでありながら、前期の営業利益率は50%を超える驚異的な高さ。

 塩野義は18年にもインフルエンザ治療剤の製造承認が下りることが期待されている。これは成人または小児を問わず経口による1回のみの錠剤の服用で治療が完結する画期的な薬剤だ。

 自動走行など次世代自動車技術関連ではパイオニア <6773> とテックポイント・インク <6697> [東証M]。パイオニアは米エヌビディアと自動運転向け人工知能(AI)車載コンピューターのオープンプラットフォームへの走行空間センサー対応に向けて協業。テックポイントの小里文宏社長はリコー出身で、米国で3度の起業経験を持つという異色の経歴。HD監視カメラシステムと自動車用インフォテイメントシステムを対象とした独自のHDビデオ接続技術を開発しているファブレス半導体メーカーでデンソー <6902> が大株主。

 東京オリンピック・パラリンピックが開催される20年まで実用化を目指している5G(第5世代移動体システム)関連では通信用計測器の大手で、携帯電話計測器では世界3強に位置しているアンリツ <6754> 。前回の4G投資時期にもあたる09年3月から13年5月まで4年2ヵ月上げ、約8倍に化けた。今回は16年11月から上げ始め、まだ1年強。上げ率は2倍強。

 取引所が進める株式併合で文字通りの2ケタ~300円の低位株が10月までに消える。ここから取り上げる2銘柄は、いずれも個人的に20年以上追ってきた銘柄だが、いずれも技術力は優れているものの、なかなか収益があがらない銘柄。ただ、ようやく低迷期から脱する見通しが出てきた。1つはプリント回路コンデンサを両輪としている電子部品メーカーのエルナー <6972> [東証2]。海外での独禁法関連の特別損失もヤマ場を越えそうで、ようやく18年12月期から水面上に復帰しそう。どん底からはい上がり、17年に化けた児玉化学工業 <4222> [東証2]を彷彿させる相場を期待。

 もう1つは防災・気象、防衛・宇宙関連の明星電気 <6709> [東証2]。親会社はIHI <7013> とバックもしっかりしている。業績は18年3月期からようやく改善してくる見通し。

 16年から追っているが、18年も追いたいのがトレックス・セミコンダクター <6616> [東証2]。アナログ電源ICに特化したファブレスメーカー。同電源ICは電気を必要とするあらゆる機器に使われており、IoTウェアラブルドローンロボットなど新分野が続々拡大しよう。筆頭株主で、国内唯一の半導体受託製造専業メーカーであるフェニテックセミコンダクターを16年4月1日に第三者割当増資で子会社化した経営判断のダイナミックさも魅力だ。

◆岡本氏のお薦め「2018年ポートフォリオ10銘柄」

アンジェス <4563> [東証M]
サンバイオ <4592> [東証M]
ペプチドリーム <4587>
塩野義製薬 <4507>
パイオニア <6773>
テックポイント・インク <6697> [東証M]
アンリツ <6754>
エルナー <6972> [東証2]
明星電気 <6709> [東証2]
トレックス・セミコンダクター <6616> [東証2]

2017年12月26日 記


★元日~3日に、2018年「新春特集」を一挙、“24本”配信します。ご期待ください。
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