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藤井知明氏【10連騰日経平均、“熱狂”はどこまで】(2) <相場観特集>


―過熱感増すも物色意欲なお盛ん、マーケットの共通認識は―

 週明け16日の東京株式市場は、日経平均株価がリスクオンの流れに乗り一段と上昇、ついに10連騰を記録した。騰落レシオやRSIなど指標面からの過熱感は覆うべくもないが、利益確定売りを吸収してなお上値を指向する物色意欲の強さ、21年ぶりの高値圏を突き進むその背景にはいったい何があるのか。10月後半から11月にかけて東京市場の景色は実りの秋一色となるのか否か、第一線で活躍するベテラン市場関係者3人に見通しを聞いた。

●「大型株主導で2万2000円視野も」

藤井知明氏(あかつき証券 投資調査部長)

 東京株式市場は、来月にかけ一段の上昇が期待できそうだ。今月下旬から本格化する決算発表を経て、状況次第では来月に日経平均は2万2000円前後への上昇も見込める。下値は2万700円程度だろう。

 足もとで日経平均株価が上昇基調を強めている。この要因には、懸念されていた米国の政治リスクが抑えられ、年末に向け米利上げの方向性も見えたことなどが大きい。北朝鮮情勢が落ち着いていることも見逃せないだろう。グローバル金融市場はリスクオンの状況にある。

 こうしたなか、特に日経平均株価は出遅れている指標だと言える。足もとの日経平均採用銘柄ベースの1株当たり利益(EPS)は1430円近辺の水準にある。これが、中間期決算を経て1450円前後へ上昇すれば、PER15倍で日経平均株価は2万1750円。多少のオーバーシュートを考慮すれば2万2000円が視野に入るだろう。

 外国人投資家の買いが強まるなか、当面は大型株が全体相場を牽引する相場が予想される。総選挙は中立要因だとみており、少なくとも与党の大敗がなければ、マイナス要因にはならないだろう。

 こうしたなか、個別銘柄では好業績の設備投資関連や半導体・電子部品株などに上値妙味があるとみている。三菱電機 <6503> はファクトリーオートメーション(FA)需要が好調に推移している。また、日立化成 <4217> は半導体用封止材の需要拡大が見込めるうえに、リチウムイオン電池用負極材の成長が期待できる。村田製作所 <6981> は、スマホに加え車載向けの電子部品需要の拡大が予想される。

(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(ふじい・ともあき)
あかつき証券投資調査部長。1985年日栄証券(現SBI証券)入社。1988年から企業調査業務を務める。その後、モーニングスター、高木証券・企業調査部長を経て、2017年に現職に就任。

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