貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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4151 協和キリン

東証P
2,690.5円
前日比
-24.5
-0.90%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
22.9 1.73 2.16 0.93
時価総額 14,529億円
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GTS Research Memo(4):2020年には3,000億ドル近い市場に成長する見通し


■ジーンテクノサイエンス<4584>の会社概要とバイオ医薬品市場について

(3)バイオ医薬品の市場環境

バイオ医薬品の市場については、年々拡大傾向が続いており、2014年には世界の医薬品市場約8,000億ドルのうちの約1,800億ドルと23%を占め、2020年にはそれが3,000億ドル近い市場に成長すると予測されている。また、大型医薬品の比率が高いことも特徴で、2014年の医薬品売上高ランキング上位10品目のうち7品目がバイオ医薬品で占められている。

こうしたなかで、バイオシミラーの市場が今後急速に拡大していくことが予想されている。現在の売上高ランキング上位20品目の中で10品目を占めるバイオ医薬品のうち、8品目が2020年までに特許期限を迎えるためで、期限切れとなるバイオ医薬品の市場規模だけでも2020年には622億ドルに達すると予想されているためだ。

バイオシミラー市場については、2006年に欧州(EU)でヒト成長ホルモン製剤が発売されて以降、欧州で6品目、日本で5品目が発売されてきた。また、米国に関しても2015年にようやくバイオシミラーのガイドラインが公開され、1品目(フィルグラスチム)の製造販売が承認され、販売が開始された段階にある。医薬品の最大市場である米国で市場が立ち上がったことで、バイオシミラー市場は2015年を普及元年とし、今後本格的な成長ステージに入っていくものと予想される。なお、日米欧以外の地域では、日米欧いずれか一ないし二極で承認されていれば、承認取得可能な場合が多勢とされている。

バイオシミラーの普及に関しては、年々膨張する医療費抑制の切り札になるとも言われている。バイオ医薬品はその薬効の高さから需要は年々拡大傾向にあり、売上高ランキングの上位を占めるほどになっているが、薬価が高価なことから国家の医療財政を圧迫する要因ともなっている。バイオシミラーは先行品の約70%の薬価水準と、一般的なジェネリック医薬品が60%の水準であるのに対して、価格差は小さいものの、薬価そのものが高いためバイオシミラーが普及することに伴う医療費削減効果は大きいと言える。

ジェネリック医薬品の使用率を引き上げるための制度改正は進んでいるものの、バイオシミラーはこの対象とはなっていない。このため、2015年3月に超党派の国会議員で構成する「バイオシミラー使用促進議員連盟」が発足されており、今後、バイオシミラーについても普及拡大を促進する制度改正などが進む可能性があり、同社にとっても追い風となろう。なお、国内でのバイオシミラーの競合としては、JCRファーマ(株)<4552>や協和発酵キリン(株)<4151>の子会社である協和キリン富士フィルムバイオロジクス(株)などがある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《TN》

 提供:フィスコ

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