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4082 第一稀元素化学工業

東証P
937円
前日比
-3
-0.32%
PTS
939.6円
09:11 04/24
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.4 0.61 2.77 302
時価総額 229億円
比較される銘柄
戸田工, 
大阪ソーダ, 
JSR
決算発表予定日

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田部井美彦氏【“実りの秋”はやって来る? 展望9月相場】(2) <相場観特集>


―ジャクソンホール会合は無風で通過、膠着相場いつまで―

 東京株式市場は1万9000円台半ばで依然として方向感が定まらない展開を強いられている。注目されたジャクソンホールでの経済会合は無風通過となり、為替動向に若干の波紋を広げたものの株式市場への影響は限られた。気が付けば“夏枯れ”と言われ続けた8月相場も実質最終商い日を迎え、9月相場入りが目前。夏枯れ相場の後に果たして“実りの秋”が待つのか否か、経済や市場分析に定評があるマーケット関係者2人に見通しを聞いた。

●「9月相場は東証2部・ジャスダック市場の割安銘柄に注目」

田部井美彦氏(内藤証券 投資情報本部 投資調査部長)

 9月相場は、米国の政権運営の先行き不透明感や、北朝鮮を巡る地政学リスク懸念など、外部環境の上値圧迫要因が継続することに加え、現地19~20日に開催予定の米連邦公開市場委員会(FOMC)を巡って様子見姿勢が強まることから、特に前半は弱含みもち合いの推移となりそうだ。北朝鮮情勢などで突発的な事象が起きれば1万9000円台を一時的に割り込む可能性もある。

 ただ、後半になると、国内では9月中間決算の好業績予想銘柄の顕在化や、臨時国会開催に伴いさまざまな経済政策に関連したテーマ株物色に期待が高まりそうだ。また、米国でも、中間選挙を意識して減税や公共投資など予算の裏づけを伴う政策が具体化してくる可能性もある。そういう意味で9月相場の調整場面は、10月以降年末に向けての押し目買い好機となりそうだ。

 主力大型が本格的に反転上昇に向けて動きだすのは10月以降となりそうで、それまでは、中小型の株価指標面で割安な銘柄を有効な物色対象として注目したい。とくに、株価指数先物の影響のない、東証2部、東証ジャスダック市場で低PER・PBR、高ROE銘柄に照準を絞りたい。

 IMV <7760> [JQ]は自動車向け試験装置を生産するほか、受託試験サービスも行う。17年9月期連結経常利益は前期比25.8%増の12億円を見込み、PERは依然として11倍前後と割安感がある。電気自動車ハイブリッド自動車に搭載するリチウムイオン電池の温度・振動複合環境で充放電の機能性を確認する受託試験を手掛けている。また、ROEが12%台と高い。テノックス <1905> [JQ]は、基礎工事専門企業。パイル工事、地盤改良・補強工事など建設工事の請負などを行う。テノコラム工法など多くの特許工法を持ち施工効率改善に注力。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結営業利益は6億3600万円(前年同期比3.4倍)となり、通期計画12億円に対する進捗率は53.0%に達した。

 日本電技 <1723> [JQ]は、ビル空調計装工事の大手。新規事業として照明やコージェネレーションシステムも手掛けており、PERは11倍台と割安。第一稀元素化学工業 <4082> [東証2]は、自動車排ガス浄化触媒、電材向けジルコニウム化合物のトップメーカー。当面は排ガス浄化触媒用途の需要増が続くほか、燃料電池用途の育成で中期的にも成長が見込める。第一カッター興業 <1716> [JQ]は、ダイヤモンド使用のコンクリート構造物切断・穿孔工事が主力。東京五輪関連の建設工事や高速道路など都市インフラの再整備需要が追い風になる。

(聞き手・冨田康夫)

<プロフィール>(たべい・よしひこ)
内藤証券シニアアナリスト。株式市況全般、経済マクロの調査・分析だけでなく、自動車、商社、アミューズメント、機械などの業種を担当するリサーチアナリストとして活動。年間200社程度の企業への訪問、電話取材、事業説明会への参加などを通して「足で稼ぐ調査・情報の収集」に軸足を置いている。

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