貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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4042 東ソー

東証P
2,050.5円
前日比
-59.5
-2.82%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.1 0.85 3.90 23.80
時価総額 6,666億円
比較される銘柄
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住友化

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高値続出「化学セクター」、上昇継続“3つの理由”と期待株 <株探トップ特集>


―プラント「フル回転」でも割安感顕著、中国環境規制も追い風に高値圏進む―

 東京株式市場は、目先調整局面となり日経平均株価は2万円を割り込んでいる。全般相場は軟調地合いとなっているが、そんななか割安さを指摘する声が多いのが化学株だ。エチレンの生産設備はフル稼働状態にあるほか、中国環境規制に伴う市況上昇期待も強い。株価は上昇基調にあるが、依然低PER銘柄が多い。化学株は“割安株の宝庫”ともいえ再評価余地は大きい。

●エチレンプラントはフル生産状態、構造改革が奏功

 化学セクターに追い風が吹いている。石油化学工業会によると、6月の化学品の基礎原料であるエチレンのプラント実質稼働率は95.5%と16ヵ月連続で、実質的なフル生産状態である95%を超えた。石油大手がプラントの統廃合を進めてきた一方、海外需要の伸びもありエチレン市況は堅調。このなかエチレンプラントは歴史的な高稼働状態となっている。また、ナイロン原料のカプロラクタムも春先に向けて高騰したほか、塩化ビニル樹脂も国内では東京五輪に向けた旺盛な需要やアジア向けの輸出もあり販売は伸びている。

 石油化学製品の市況上昇に為替の円安や原油価格の安定による原燃料価格の落ち着きも加わり、大手石油化学会社には最高益企業が相次いでいる。こうしたなか、化学株には見直し買いが流入しており、東証の業種別の「化学」指数は今月20日には1940と過去最高値を更新している。

●中国環境規制強化で塩ビやエチレン市況が改善も

 見逃せないのは中国を含むアジアでの化学製品の市況動向だ。特に、中国が進める環境規制の強化が化学品市況の引き締め効果を生むことが注目されている。例えば、中国での環境規制強化により、石炭を利用する中国企業の塩ビ樹脂製法が見直され、中国の塩ビ生産が減少し需給が改善するといった期待が膨らんでいる。こうしたなか、塩ビ樹脂大手である東ソー <4042> の株価は上場来高値に買われているほか、石炭を原料にしたエチレンの製造を手掛ける三井化学 <4183> などへの追い風が期待されている。

 さらに、化学株にはリチウムイオン電池半導体部材などの成長分野を収益源としている企業も少なくない。大手化学企業の株価は全体相場が底上げされた今でも予想PERで10倍前後の銘柄が少なくないだけに割安感があることも魅力だ。以下、化学セクターの注目銘柄のポイントを挙げる。

◎三菱ケミカルホールディングス <4188>
 三菱系総合化学のトップ。エチレン生産で国内トップ。ディスプレー向けフィルムなどに期待。連結PER10倍台。

◎東ソー <4042>
 苛性ソーダや塩ビ樹脂生産量で国内トップ。塩ビの好調で17年3月期は最高益。連結PER12倍台。

◎宇部興産 <4208>
 ナイロン原料であるカプロラクタムの大手。セメント、機械などにも展開。リチウムイオン電池の電液などに期待。連結PER13倍台。

◎三井化学 <4183>
 総合化学大手。エチレンなどで高実績。事業再構築を進め前期は10年ぶり最高益を更新。リチウムイオン電池電解液事業など強化。連結PER9倍台。

◎積水化学工業 <4204>
 樹脂加工大手。18年3月期の純利益は前期比4%増の630億円と最高益更新予想。有機EL関連素材なども展開。8期連続増配も計画。

◎日立化成 <4217>
 液晶・半導体などに強み。リチウムイオン電池負極材が電気自動車向けに好調。今期業績は最高益見通し。

◎KHネオケム <4189>
 冷凍機油原料で高シェア。11年に協和発酵キリンから独立し、昨年10月に東証1部上場。連結PER12倍台、配当利回り2.1%。

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