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3978 マクロミル

東証P
773円
前日比
-6
-0.77%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
9.2 0.78 3.23 202
時価総額 313億円

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GMOリサーチ Research Memo(5):インターネット上での調査の全てを完結できるプラットフォームの保有が強み


 

■強み、競合と事業リスク

GMOリサーチ<3695>の強みは「GMO Market Observer」と「ASIA Cloud Panel」の業界共有プラットフォームをインターネット上でクラウドマッチングする調査体制を構築している点である。同社はマクロミル<3978>、クロス・マーケティンググループ<3675>、楽天リサーチ(株)などのインターネットリサーチ会社と大きく異なっているのが特徴であり、プラットフォーム及びオンライン調査特化型ビジネスモデルが差別化要因となっている。調査会社、シンクタンク等のクライアントに対してインターネット上で調査のすべてを完結できる(アンケートの作成から配信・回収・集計まで、従来複数のツールやシステムを使い分ける必要のあったインターネットリサーチの一連のプロセスを同一のインターフェース上で実現する)プラットフォーム「GMO Market Observer」を提供しており、「GMO Market Observer」では、同社が保有している仮想的な調査パネルである「ASIA Cloud Panel」を活用できる体制となっていることも、同社のネットリサーチ業界における優位性の1つとして働いている。パネルの保有により調査対象を拡大しやすいだけでなく、事業効率の点からも優れていると言えるだろう。

同社は「パネル供給改革」を掲げており、同社のリサーチパネルである「JAPAN Cloud Panel」及び「ASIA Cloud Panel」により多くの自社会員を持つ企業が参加することで、両Panel自体のパネル価値が上昇、さらにより多くの会員を持つ企業が参加する呼び水になり、パネルが強化されるという好循環となることを目指している。自社会員を保有する企業が参加意欲を高めるパネル供給改革の指標として、「ASIA Cloud Panel」内でのポイント発行額を位置付け、2016年12月期実績8.9億円を拡大する戦略となっている。

「パネル供給改革」のほかに、今後の課題としてはスマートフォンによるアンケートへの移行が挙げられる。これまではPCによるアンケート回答作業が想定されていたが、スマートフォンの普及に伴いPC利用よりスマートフォン利用が拡大しているのは周知の事実だ。アジア諸国においてもこの傾向は顕著であり、スマートフォン利用を想定したアンケートの構築は避けられないだろう。アンケートはPC利用を想定しており、回答内容の充実などにおいてはPCによる回答の方がスマートフォンより顧客企業に好まれる。同社の顧客の意識変革が必要になるが、今後のパネル拡大に当たっては避けられないことから課題としてこれの進捗を注視したい。

事業リスクとしては、景気動向のほか、中国やアジアの低いネット調査比率が想定どおりに上昇しないこと、また、「ASIA Cloud Panel」が想定どおりに拡大しないことなどを挙げることができる。

(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)

《TN》

 提供:フィスコ

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