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【IPO:LINE<3938>】★フィスコが解説★LINE上場と今後の見通し


2016年最大級のIPOとして注目されたLINE<3938>の初値は公開価格を48.5%上回る4900円となった。国内での圧倒的な知名度の高さやブックビルディングにおける25倍弱という高い応札倍率で期待が高まっていた一方、公募額の大きさなどから公開価格近辺での初値形成を見込む声も直前まで多く聞かれた。しかし、東証に先行して上場した米ニューヨーク証券取引所で公開価格32.84ドルに対し初値42ドル、終値41.58ドル(1ドル=105.38円換算で4382円)と好調な滑り出しとなったことが安心感につながり、市場想定を大きく上回る堅調な初値形成となった。

買い気配からのスタートとなり、10時36分に4900円で全株一致となった。寄り付き後は一時節目の5000円まで上昇したが、同水準を突破できずに4520円まで急失速した。その後は戻りを試す場面も見られたが、後場に入ると手仕舞い売りに押され水準を切り下げる展開が続いた。終値は初値を11.3%下回る4345円となった。出来高は2221万株、売買代金は1049億円に上った。

今後の株価動向については、初値が想定以上に伸長した反動で調整基調となる可能性がある。TOPIX組み入れなどのイベントを前に買われる場面もあるだろうが、本日の株価動向から上値の重さが意識され、短期投資家も積極的に手掛けづらいだろう。また、同社は2016年12月期予想を開示していない(前期は79億円の最終赤字)。米フェイスブックやツイッターなどグローバル大手SNSの予想PERは35倍前後となっているが、同社も同水準のバリュエーションで評価するとなれば、本日の終値を正当化するためには200億円台半ばの最終黒字を稼ぎ出す必要がある。「スマートポータル」戦略など収益性向上策への期待は高いが、その進捗を慎重に見極めたい。

なお、上場2日目となる15日の米国終値は39.65ドルとなった。日本円換算(1ドル=104.88円)では4158円、15日の東証終値比較で187円安(-4.30%)だった。

《HK》

 提供:フィスコ

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