貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

3902 MDV

東証P
601円
前日比
-1
-0.17%
PTS
601.1円
10:20 04/25
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
23.0 5.41 1.08 4.82
時価総額 241億円
比較される銘柄
ファインデ, 
Welby, 
メドピア
決算発表予定日

銘柄ニュース

戻る
 

MDV Research Memo(3):同社システムが全国DPC対象病院の45%に導入される


■事業概要

(2)データネットワークサービス

経営理念の「医療や健康分野のICT化を推進し、情報の高度活用を図る」を実現するため、まずデータベースを構築する仕組みを作った。医療経営支援ツールなどを開発し、病院との関係構築を図った。2003年になるとDPC制度が導入され、この市場の変革期に現在の事業の柱となる「EVE」を投入したことがメディカル・データ・ビジョン<3902>飛躍のきっかけとなった。データネットワークサービスは、医療機関向けのシステム販売とメンテナンス収入などになる。

「EVE」では、疾患別・症例別に、出来高請求とDPC請求の差額把握はもちろんのこと、患者数・在院日数・医療資源などの各種指標や詳細情報を把握できる。「EVE」が真価を発揮するのは、他院比較ができるベンチマーク機能で、自院の強みと弱みがわかることにある。トップシェアを持つためカバーされている病院数が多く、より精緻なベンチマーク分析が可能となる。自院の診療傾向を他院と比べ、より客観的に改善点を見つけ、医療の質と経営の質の両立を図ることができる。

大きなシェアを獲得した背景には、地道な営業努力に加え、ユーザ会の組成、勉強会やセミナーの開催などユーザ支援を熱心に行ったことが大きい。ITシステムの活用は、ともすれば数値の分析のみに終始し、病院経営の課題解決に至らないことが多い。同社のシステム導入病院は、お互いの診療データを見せ合うことで、自院と他院及びベンチマークとの比較ができ、それぞれの経営改善に役立てることが可能になる。利用者の自助だけではなく互助の精神が、同社データベースを拡大する原動力になっている。

「EVE」は、2016年6月時点で全国のDPC対象病院の約45%、768の病院が導入しており、圧倒的なトップシェアを誇る。

近年、経営支援システム「Medical Code」の成長が著しい。導入病院数は、2013年末に100を超え、2016年6月末では193に増加している。収益性の高い同システムの新規導入に、営業リソースを集中している。同システムは、原価管理を始めとする病院経営全体に関わる事項を分析できる。DPCデータや電子レセプトデータなどの標準フォーマットデータを活用して、目に見えない様々な経営課題の解決を支援する。原価基礎分析はもとより、患者日別原価計算、コメディカル部門採算分析、薬剤処方改善、算定率向上、症例検索、診療報酬改定シミュレーションなどが行える。「現状把握」から「改善効果確認」までの工程や対策をシナリオ化し、目標→手段→経過を明確にした経営改善を可能にする。薬剤処方改善では、自院の薬剤銘柄数や後発品(ジェネリック医薬品)採用率など、薬剤の使用状況の把握及び他院と比較(ベンチマーク)することが可能になる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《HN》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均