日本製紙が続伸、「CNF量産化」報道を材料視、30年1兆円規模市場に育つ期待もあると
日本製紙<3863>が続伸。上げ幅を拡大し6月に付けた新体制化後最高値2249円に急接近してきた。14日付け日経新聞朝刊が、「炭素繊維に近い強度と軽さを持つ植物由来の軽量素材であるセルロースナノファイバー(CNF)を量産化する。日本製紙が2016年度に日本初の量産ラインを稼働させる」と報じたことが買い材料視されているようだ。
同社は、これまで化成品・機能性材料を通じて、溶解パルプをはじめセルロースやリグニンといった木材の成分を無駄なく利用する多くの産業用素材を生み出してきた。木質資源の新たな可能性開拓にむけ、ナノファイバーやバイオエタノール、バイオプラスチックなど、バイオケミカル分野の素材開発を推進している。中でも最も力を入れているのがCNFの実用化に向けた取組みであり、国内での開発リード役でもある。CNFはパルプを幅4ナノメートル(10億分の1メートル)まで解きほぐした超極細繊維。温度変化に伴う伸縮はガラス並みに良好であり弾性率は高強度繊維で知られるアラシド繊維並みに強いほか、透明性やガスバリア性など優れた性質を備えている。自動車用や電子機器用の樹脂補強材、食品・化粧品等包装材など様々な産業用素材として利用が見込まれている。
(執筆者:熱田和雄 ストック・データバンク)
同社は、これまで化成品・機能性材料を通じて、溶解パルプをはじめセルロースやリグニンといった木材の成分を無駄なく利用する多くの産業用素材を生み出してきた。木質資源の新たな可能性開拓にむけ、ナノファイバーやバイオエタノール、バイオプラスチックなど、バイオケミカル分野の素材開発を推進している。中でも最も力を入れているのがCNFの実用化に向けた取組みであり、国内での開発リード役でもある。CNFはパルプを幅4ナノメートル(10億分の1メートル)まで解きほぐした超極細繊維。温度変化に伴う伸縮はガラス並みに良好であり弾性率は高強度繊維で知られるアラシド繊維並みに強いほか、透明性やガスバリア性など優れた性質を備えている。自動車用や電子機器用の樹脂補強材、食品・化粧品等包装材など様々な産業用素材として利用が見込まれている。
(執筆者:熱田和雄 ストック・データバンク)