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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3843 フリービット

東証P
1,502円
前日比
+105
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PTS
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単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
9.1 2.77 1.80 3.19
時価総額 352億円
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FB Research Memo(3):インフラテック事業、不動産テック事業、アドテク事業が主力3本柱


■フリービット<3843>の事業概要

1. インフラテック事業
インフラテック事業は、旧ブロードバンド事業の一部及び旧モバイル事業などから構成される。旧ブロードバンド事業の分野では、ISP向け事業支援サービス、個人向けの固定回線によるインターネット接続サービスを主に提供する。固定網による通信サービス市場は、高速ブロードバンド環境の普及が一巡したことに加え、モバイル網による通信サービスの高速化の影響もあり全体としては成長が緩やかになっている。旧モバイル事業は、MVNO向け事業支援(MVNE)サービス及び個人向けモバイル通信サービスを行う。主要顧客であるMVNO事業者の経営戦略から影響を受ける事業特性ではあるが、足元はコロナ禍によるテレワークの拡大のため需要が好調に推移している。

2021年4月期第1四半期の売上高は前年同期比3.9%増の4,039百万円、セグメント利益は同104.4%増の272百万円と増収増益となった。

2. 不動産テック事業
不動産テック事業は、旧ブロードバンド事業の一部及び旧クラウド事業の一部から構成され、連結子会社ギガプライズが担う。主力は、一般法人や集合住宅向けの固定回線によるインターネット接続サービスを主に提供する。マンションインターネット事業は、超大手ハウスメーカー複数社との協業開始により導入が増加しており、導入実績は累計で60.9万戸(前期末比4.4万戸増加)を達成した。2021年4月期第1四半期の売上高は前年同期比11.0%増の3,437百万円、セグメント利益は同1.1%増の307百万円と売上高・利益ともに堅調に推移した。

3. アドテク事業
アドテク事業は、法人向けにインターネットマーケティング関連サービスを提供する。インターネット広告市場は、従来型の予約型広告からリスティング広告やアドテクノロジー活用広告といった運用型広告への移行が進む。なかでも動画広告やソーシャルメディア広告、モバイル向け広告などが市場成長をけん引する。主力の広告運用総合プラットフォーム「AD MATRIX」は、新たに動画機能及び独自データ確保により更なる進化を遂げており、DSP※1国内No.1の地位にある。また、アフィリエイト・サービス・プロバイダー(ASP)※2であるフォーイットが提供するアフィリエイトプラットフォーム「afb」※3は、その独自の機能が評価されアフィリエイター利用満足度No.1を6年連続で獲得する。「afb」は現在海外展開を加速しており、台湾に続き、マレーシア、シンガポールなどASEAN諸国における展開を加速している。ネット広告業界全般においては世界的にプライバシー保護の流れにあり、Google(Alphabet<GOOG>)やApple<AAPL>等のルール変更への対応が急務となっている。

※1 Demand Side Platform
※2 成功報酬型広告を配信するサービス・プロバイダー。
※3 約91万を超えるパートナーサイトをネットワーク化。PCのノウハウを生かし、タブレット・スマートフォン・モバイルでもサービスを展開している。旧名称は「アフィリエイトB」。


2021年4月期第1四半期の売上高は前年同期比9.9%減の3,998百万円、セグメント利益は同33.7%減の121百万円と減収減益になった。減収減益の要因としては、コロナ禍の影響を受け、来店誘導型広告サービスをはじめとする広告事業の減速が挙げられる。

4. ヘルステック事業
ヘルステック事業は、薬局総合ポータルサイト「EPARKくすりの窓口」の運営をはじめとする薬局向けソリューションサービスを提供する。母体となるのは、2016年9月に株式を取得し(議決権所有率47.5%)連結子会社化したEPARKヘルスケア。2017年2月にはフリービットEPARKヘルスケアに社名変更した。事業構想としては、エンドユーザー(患者)と調剤薬局をつなぐメディア・プラットフォームを同社の技術力で進化させ、エンドユーザーへ情報提供や利便性の高い予約サービス等を行うというもの。エンドユーザー(患者)向けの無料アプリ「EPARKお薬手帳」は、薬局での処方薬の受取予約・服用アラーム・薬情報の登録などの利便性の高い機能が話題を呼び、マスメディアでの露出も手伝い、累計126万ダウンロード(2020年4月)を突破している。薬局での予約件数も右肩上がりに増えている。2021年4月期第1四半期の売上高は前年同期比59.7%増の1,165百万円、セグメント利益は130百万円(前年同期は136百万円のセグメント損失)となった。売上規模の拡大とともに収益性は改善しており、四半期単位では2020年4月期第3四半期に黒字化を達成しており、進行期も黒字スタートとなった。

5. エドテック事業
エドテック事業は、2018年9月に連結化した語学教育分野の老舗企業であるアルクが担っている。主力の語学教育関連書籍の販売及び企業研修サービスなどを行う。グループシナジーを生かした事業規模拡大に取り組んでおり、スマートスピーカー、タブレット端末及びサブスクリプション型サービスへの語学教育コンテンツの提供に注力している。2021年4月期第1四半期の売上高は前年同期比33.3%減の907百万円、セグメント損失は215百万円(前年同期は156百万円のセグメント損失)である。例年、上期は閑散期であり損失を計上するが、進行期はさらにコロナ禍の影響を受け、講師派遣型語学研修事業や留学関連事業、書籍販売などが低迷した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

《ST》

 提供:フィスコ

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