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3804 システム ディ

東証S
1,271円
前日比
+9
+0.71%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.9 2.03 1.89
時価総額 82.6億円
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システム ディ Research Memo(6):公教育ソリューション事業、公会計ソリューション事業が2ケタ増収に(2)


■システム ディ<3804>の業績動向

(4) 公会計ソリューション事業
公会計ソリューション事業では、地方自治体向けの新公会計用ソフト「PPP(トリプルピー)」※や各種ソリューションを提供している。「PPP」は2000年に初期バージョンを開発し、2008年にリリースした「Ver.3」で複式簿記を簡単に実施できる機能を搭載し、以降、熟成を重ねながら導入自治体数を拡大してきた。現在は「Ver.5」を提供している。また、2021年3月には地方公共団体の財務会計業務を支援する新たな製品として「Common財務会計システム」をリリースしている。クラウド型サービスのみの提供となり、地方公共団体が行う「歳入歳出決算」「地方財政状況調査(決算統計)」「統一的な基準による財務書類」の三つの決算を一元管理することで早期の決算確定を可能とするほか、予算編成の際にPDCAサイクルを実現する各種分析ツールも標準装備するなど、決算処理や予算編成の業務省力化・効率化を実現するシステムとなっていることが特徴となっている。「PPP」よりもさらに幅広い機能を持たせた製品となるため、「PPP」の導入自治体も含めて同製品を拡販していくことにしている。

※「PPP」:自治体会計(現金主義・単式簿記会計)を発生主義・複式簿記にもとづいて公会計財務諸表と固定資産台帳を作成する機能を持ち、会計制度の新統一基準に完全対応したソフトウェア製品。


2021年4月末の累計導入自治体・関連団体数は、前期末比16増加の1,093(うち、自治体は824)となっている。2022年度末のサービス停止を発表した国策の競合製品(市場シェア約25%)からのリプレイスが順調に進んだことにより、2021年10月期第2四半期累計の売上高は前年同期比16.8%増の238百万円となった。導入対象となる自治体数は1,788自治体となっており、同社のシェアは46%となっている。また、公共団体数1,544団体のうち269団体に導入されている。同社では自治体向けの導入目標として1,000程度を掲げているが、なかでも都道府県など大規模自治体で今後リプレイス需要が見込まれており、これらの受注獲得に注力していく方針となっている。ただ、公会計分野についても公教育と同様に競争が激しくなってきているようで、今後の動きには留意しておく必要がある。最近は未上場のジャパンシステム(株)や(株)ぎょうせいなどと競合するケースが増えているようだ。

(5) ソフトエンジニアリング事業
ソフトエンジニアリング事業では幅広い業種の民間企業や金融機関、公益法人、学校法人等に、文書・契約書等の管理システム等を提供している。具体的商品としては「規程管理システム」や「契約書作成・管理システム」などがある。民間企業や学校法人、公益法人問わず、コンプライアンスやガバナンス強化のための支援ソフトとして高機能かつコストパフォーマンスに優れた同社製品が高く評価され、ここ数年着実に売上を伸ばしている。2021年4月末の累計顧客数は前期末比28社増加の512社となった。

2021年10月期第2四半期累計の売上高は前年同期比8.3%減の119百万円となった。新収益認識基準の導入の影響が大きいが、前年同期に大手企業グループ向けに「規程管理システム」が導入されるなど大口案件があった反動減や、コロナ禍の影響で商談から成約に至るまでの期間が長期化していることなども減収要因の1つとなった。ただ、引き合い件数そのものは前年同期よりも増加しており、また訪問営業が制限・自粛されるなかでWebを活用した販促活動も定着しつつある。また「規程・マニュアル管理システム」を新たに導入した日本航空の事例を共同セミナーで紹介し、さらなる拡販に取り組んでいる。

(6) 薬局ソリューション事業・その他
薬局ソリューション事業は連結子会社のシンクが手掛けている事業で、小規模の独立系調剤薬局に対してレセプトコンピュータ(レセコン)の「GOHL2」/「OKISS」を中心に各種業務システムを提供している。2021年4月末の累計導入顧客数は前期末比横ばいの1,228店となり、引き続き保守サポート収入を安定的に確保している。

また、同社製品によるソリューションビジネスを北海道で展開するシステムディ北海道(株)についても、既存大規模顧客への対応を行いシステムの安定稼働を図るとともに、道内での積極的な営業活動を進めたことで売上高は堅調に推移した。テナント収入も含めた2021年10月期第2四半期累計の売上高は前年同期比4.3%増の36百万円となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《NB》

 提供:フィスコ

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