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3804 システム ディ

東証S
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システム ディ Research Memo(9):2018年10月期は会社予想を上回る可能性


■今後の見通し

● 2018年10月期の見通し
2018年10月期についてシステム ディ<3804>は、売上高3,339百万円(前期比12.3%減)、営業利益383百万円(同9.2%増)、経常利益380百万円(同9.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益256百万円(同7.7%増)と減収・増益を予想している。これらの予想数値について、期初予想から変更はない。

売上高において前期比減収の予想となっている理由は、前期にあった大型案件の完了減だ。2017年10月期は学園ソリューション事業で大規模総合大学向けに超大型案件の収益計上があったほか、ウェルネスソリューション事業においても大手フィットネス事業者向けの大型案件があった。

しかしながら、これら大型案件は相当程度のカスタマイズコストを必要とし利益率は必ずしも高くはなかったもようだ。その大型案件の売上減と製造減が営業利益以下についての増益予想の伏線となっている。2018年10月期の業績のポイントの1つは利益率だ。2018年10月期通期の営業利益率は11.5%で、前期の9.2%から2.3ポイントの改善が予想されている。低利益率の大型案件の影響が消えることもあるが、ストック収入の伸長の影響も大きい。同社は2018年10月期通期のストック収入について、前期比13.2%増の1,140百万円と予想している。ストック収入は利益率が高いため、増収に伴う増益インパクトが大きく、全社の利益を押し上げると期待されている。

同社は2018年10月期第2四半期決算後も通期見通しについて期初予想を維持している。これに対して弊社では2018年10月期通期の収益は最終的に会社予想に対して上振れとなる可能性があるとみている。弊社が特に注目するのはストック収入の動向だ。今上期のストック収入は前年同期比43.4%増の829百万円に達した。ストック収入の中には、年度末あるいは年度初めに1年分を支払う契約もある。これらはいずれも同社の上期の収益に入るため、ストック収入も上期偏重となる。そうした事情を勘案しても、上期実績829百万円に対して通期予想が1,140百万円というのは上期偏重に過ぎるだろう。何よりも違和感があるのは、通期の会社予想のままでは下期のストック収入が311百万円にとどまり、前年同期比27.5%の減収となる点だ。2018年10月期下期のストック収入を前年同期比横ばいと仮定しても、通期のストック収入は1,258百万円となる計算だ。

2018年10月期は、前述のように第2四半期決算が会社の期初予想を上回って着地したため、通期予想の達成に必要な下期の収益水準が大きく低下した。営業利益を例に取ると、期初予想の段階では下期の営業利益が152百万円と計画されていたが、上期に上振れで着地した結果、そのハードルは88百万円に低下した。今上期の収益上振れには下期に予定していた案件を前倒しで計上したという要因は含まれていない。上期と比較して下期の事業環境が悪化したという変化も現状は確認されていない。この観点でも、今下期の業績が上振れとなり、結果的に通期業績も期初予想を上回って着地する可能性が大きいことが理解できるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《MH》

 提供:フィスコ

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