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“ビットコイン狂想曲”再び、「再分裂」の甘き香りと最高値 <株探トップ特集>


―今秋「ビットコインゴールド」誕生か、今夏の成功体験で買い姿勢続く―

 ビットコイン価格が再び騰勢色を強めている。今夏のハードフォーク(分裂)騒動に揺れた仮想通貨 のビットコインだが、調整は一時的でその後も順調に上昇を続け、最高値を更新している。市場には、今秋に新たに「ビットコインゴールド」などが誕生し、再分裂が行われるとの観測も浮上。同価格上昇の要因となっている。成長期待が強まる一方、世界各国での規制が強まる仮想通貨市場の行方を探った。

●夏場の調整乗り越え1ビットコイン=60万円台の最高値圏に

 ビットコイン価格の上昇が続いている。ビットコインの情報サイト、コインデスクによるとビットコインのドル建て価格は、13日に1ビットコイン=5850ドル台の最高値に上昇し、今週に入っても価格は堅調に推移している。大手取引所、ビットフライヤーによると円建て価格も15日に同65万2300円台で最高値をつけた。年初からの上昇率はドルベースで7倍前後、円ベースでも同5.6倍と目を見張る急騰が続いている。

 市場関係者が、ビットコイン価格の強さに驚嘆しているのは、今夏の分裂騒動を跳ね除けて最高値圏を駆け上がっているためだ。今夏の分裂騒動は、ビットコインの普及に伴い、情報処理の問題から取引に遅れが生じるようになったことが背景にある。この処理方式の改善を巡り、ビットコインの開発者グループとマイナー(採掘者)を中心とするグループに分かれ、問題解決の手法が争われた。結局、両者は折り合わなかったが、この間8月にハードフォークにより、新たな仮想通貨の「ビットコインキャッシュ(BCC)」が誕生した。

●今秋、新たに2つのビットコイン誕生の可能性

 この分裂騒動が嫌気され、ビットコインの価格は急落も予想されていた。しかし、今夏以降も弱気説を尻目にビットコインは上昇し最高値を更新。新たに誕生したBCCも堅調に推移しているのが現状だ。

 見逃せないのは、足もとのビットコイン上昇の背景には、今秋の新たな分裂で「ビットコインゴールド」「SegWit(セグウィット)2X」が誕生するという期待感があることだ。今夏のハードフォークでは、投資家は保有するビットコインと同数のBCCが付与され、その後の価格上昇でおいしい思いをした。同パターンの再現が期待されるなか、「足もとでは二匹目のどじょうを狙った投資家がビットコインに買いを入れているようだ」と、仮想通貨関係者は指摘する。

 ビットコインゴールドは、香港のマイニング企業が提案しているもので今月25日にもハードフォークが宣言されるとみられている。SegWit2Xは、マイナーの支持が強く11月にも実施される可能性がある。

 結局、ビットコインは、「本家」と「BCC」に加え「ビットコインゴールド」「SegWit2X」の4つに分裂する可能性があるわけだが、仮想通貨市場の関係者からは「ハードフォークが乱発されると市場の質の低下を招く可能性がある」と警告する声も出ている。

 特に、今月25日のビットコインゴールドに対する仮想通貨取引所の対応は各社に任される様子だ。BCCの際と同様に投資家に対し同数の権利を付与されるかは不明であり、今後の展開が注目されている。

●ICOの成長性高い、ゴールドマン参入思惑も注目材料

 ビットコイン相場をみるうえでは、今後「ビットコインゴールド」「SegWit2X」の2つのハードフォークがどう価格に影響するかが見逃せない。特に、権利付与の方法など結果次第で波乱を生む要素もあるが、「ビットコインの成長性は高く中長期的な上昇が続く可能性は高い」(仮想通貨関係者)との見方は多い。

 また、「ICO(イニシャル・コイン・オファリング)」と呼ばれる仮想通貨を活用した新たな資金調達手法に対して、中国当局が取り引きを禁止するなど世界的にも規制強化の動きが出ている。ただ、これらの動きに対しても「投資家保護のための法整備などは必要だろうが、画期的な技術を止めることはできない」と市場関係者はみている。今後も波乱場面は予想されるが、ゴールドマン・サックスの仮想通貨取引の検討も報道されるなか、ビットコイン関連市場の成長は続くことは間違いないとみられている。

 関連銘柄は、ブロックチェーンやICOに絡むインフォテリア <3853> [東証M]、フィスコ <3807> [JQG]、カイカ <2315> [JQ]、さくらインターネット <3778> 、メタップス <6172> [東証M]、プレミアムウォーターホールディングス <2588> [東証2]など。

 また、ICOにより発行する独自通貨のブロックチェーン開発に絡むULSグループ <3798> [JQ]、ICOの格付けを開始したモーニングスター <4765> [JQ]、仮想通貨の開発システムを開発したデジタルガレージ <4819> 、仮想通貨取引所の事業に絡むリミックスポイント <3825> [東証2]、SBIホールディングス <8473> やサイバーエージェント <4751> 、マイニング(採掘)事業に参入するGMOインターネット <9449> など。

 さらに、みずほフィナンシャルグループ <8411> が提唱する仮想通貨「Jコイン」に関係する思惑があるアイエックス・ナレッジ <9753> [JQ]などの動向にも引き続き注目したい。

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