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東証S
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173.5円
23:58 04/16
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PER PBR 利回り 信用倍率
96.6 1.28 1.16
時価総額 107億円
決算発表予定日

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ホワイトカラー業務を自動化せよ―“RPA革命”と先導株 <株探トップ特集>


―生産性向上へ高まる関心、「働き方改革」関連テーマで脚光も―

 2017年相場も後半に入ったが、引き続き注目テーマとなりそうなのが「働き方改革」関連だ。少子高齢化の進展による労働人口の減少を背景に、かつてないほどのスピードで進む人手不足を、いかに速やかに補完するかが業種を問わず企業の重要課題となっている。これを解決するには生産性の向上が欠かせないが、自動化が進む製造業に対してホワイトカラーの業務は遅れているのが実情。そこで注目されているのが、ITを活用して事務作業を自動化する「ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)」で、オフィスに“RPA革命”の波が押し寄せている。

●事務作業の自動化で変わるオフィスの未来

 RPAとは、反復的で何らかの決まった手順に則って事務処理が行われる「バックオフィス部門(人事や経理、総務、営業管理といった間接部門)」の業務を自動化するソリューション。物理的なロボットが作業を支援するのではなく、人間の知能をコンピューター上で再現しようとするAI(人工知能)や、AIが反復して学ぶ「機械学習」といった技術を用いたソフトウエアによってホワイトカラー業務を代行する。例えば、サービスの申し込みや修理などを受け付けた後の事後処理のようなコールセンター業務のほか、現金決済や会計処理、支払い処理などを自動化することでき、「働き方改革」の課題解決において大きな可能性を秘めた技術として関心が高まっている。

 労働力を補うには、派遣やBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を活用する方法が挙げられるが、これらは人の手によるものである以上、スタッフが退職したり、コストに見合う仕事の質やサービスレベルが得られなかったりするケースがある。また、人件費が上昇していることも企業にとって大きな負担となっており、派遣求人広告大手のエン・ジャパン <4849> [JQ]が運営する求人サイト「エン派遣」に掲載された三大都市圏5月のオフィスワーク系の募集時平均時給は1529円(前年同月比1.7%上昇)と、2ヵ月連続で過去最高を更新している。

●三井住友海上は本格導入へ

 こうしたなか、仕事の質を落とさずに24時間365日働き続けることができるRPAのメリットに着目する企業が増えており、日本生命保険では16年4月からRPAのソフトが入った「日生ロボ美ちゃん」という名のパソコンが働き始め、同年9月にはサントリーグループの管理業務を担うサントリービジネスエキスパートが日本IBMから経理業務のアウトソーシングを効率化するRPAを導入。直近ではMS&ADインシュアランスグループホールディングス <8725> 傘下の三井住友海上火災保険が7月5日にRPAの本格導入を開始することを明らかにした。

●NTTデータはパソナとサービス提供

 今後のRPA市場の拡大を見込み、足もとではサービス提供に乗り出す企業が活発化している。エヌ・ティ・ティ・データ <9613> はパソナグループ <2168> と協業し、7月11日から財務経理部門の業務効率化や働き方改革を支援する「WinActor(ウィンアクター)財務経理ソリューション」の提供を開始。日立製作所 <6501> は6月22日に、出納業務における証票の読み取りから承認までの業務についてAIを用いて自動化するRPA技術を開発したことを発表し、今後は旅費精算や年末調整など他の間接業務への適用を進めるとしている。

●ベル24HDはCTCと提携強化

 また、ベルシステム24ホールディングス <6183> は5月23日に公表した中期経営計画でRPAを導入した高度なBPO業務への対応を打ち出したほか、同月30日には伊藤忠テクノソリューションズ <4739> との提携強化によりBPOビジネスを拡大すると発表。野村総合研究所 <4307> は4月に金融機関向けに提供しているポストトレード業務の効率化を支援するユーティリティ・サービス「プライム・セトルメント・サービス」にRPAを導入したほか、リコー <7752> グループのリコージャパンは1月に間接業務の効率化と人材の有効活用に向けた「定型業務自動化支援サービス」の提供を開始することを発表した。

●インフォテリア、BBタワーなどにも注目

 このほかでは、昨年12月から継続請求管理ロボット「経理のミカタ」を運営するCloud Payment(東京都渋谷区)などとRPAソリューションの提供で協業しているインフォテリア <3853> [東証M]、昨年11月に住信SBIネット銀行からRPAシステムを受注したアイティフォー <4743> 、グループ会社がAI技術を自然言語処理に応用してホワイトカラーの労働生産性向上に取り組んでいるブロードバンドタワー <3776> [JQ]、日本RPA協会に参画しているサクサホールディングス <6675> などにも商機がありそうだ。

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