貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3758 アエリア

東証S
353円
前日比
-8
-2.22%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.7 0.83 96.24
時価総額 83.5億円
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決算発表予定日

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アエリア Research Memo(4):「A3!」大ヒット、新作のリリースも相次ぐ


■アエリア<3758>の事業概要

3. コンテンツ事業
コンテンツ事業は、時代時代のプラットフォームに合わせ、各種ゲームを市場に投入してきた。現在、女性にターゲットを絞ったゲーム開発やグッズの販売が人気となっている。

(1) アスガルド
女性をターゲットにしたCD/PCソフトの製造販売、スタジオ収録、コンシューマゲームソフトの製造販売を行い、2レーベル(実稼働ベース)、1スタジオを展開している。主力レーベルの「honeybee」では、一般女性向けに企画CDを作成、「DYNAMICCHORD」ほか様々なシリーズをプロデュース、他社の女性向け有名タイトルとのコラボも実現し、毎月コンスタントに2~3枚のCDをリリースしている。シリーズはほかに「Starry☆Sky」や「死神彼氏」、「Blackish House」などがある。商品はアスガルドの運営するオフィシャル通販サイト「はにーしょっぷ」などで販売されている。また、アスガルドスタジオには大小2つのスタジオがあり、ゲームやナレーション、ドラマ、音楽などあらゆる収録が可能となっている。なお、「DYNAMICCHORD」はアニメ化されており、2018年夏にはアプリゲーム化も予定されている。アプリゲームは7月24日時点で事前登録者数40万人を突破しており、配信開始を前に盛り上がりを見せている。

(2) リベル・エンタテインメント
ソーシャルゲームの開発・運営、コンシューマーゲームの開発、ゲーム事業に関するコンサルティング業務を事業としている。女性をターゲットにした「イケメン育成ゲーム」に絞り込んで開発したのが奏功し、2015年にスマートフォン・ゲーム「アイ★チュウ」がヒット、続けて2017年に「A3!」が大ヒットした。このため2017年12月期の同社収益は大幅に増加したが、ヒット作品の効果は3年続くと言われていることから、今まさに伸び盛りの会社と言うことができるだろう。

a) アイ★チュウ
プレイヤーが教師兼プロデューサーとなって、アイドルの卵「アイチュウ」を一人前のアイドルに育成する、恋愛リズムアドベンチャーゲーム。2015年6月に正式サービスを開始、基本プレイ無料+アイテム課金で、2017年1月には100万ダウンロードを記録するヒットとなった。このため、リアルの関連商品も盛り上がり、音楽CD9枚(シングル5枚、アルバム4枚)、コミックアンソロジー2冊、小説3冊、ファンブックなどを世に送り出した。さらに、「アイ★チュウザ・ステージ」のタイトルで2.5次元※化され、2017年8月~9月に全12回の公演が行われた。

※2.5次元:2次元のアニメやゲームなどを原作・原案とした、ミュージカルなど3次元の舞台コンテンツ。


b) A3!(エースリー)
つぶれかけのボロ劇団の総監督になったプレイヤーが、新米イケメン劇団員たちを稽古で育て公演成功に導く、イケメン役者育成ゲーム。全編フルボイスで、資金稼ぎのためのミニゲームも収録されている。2017年1月に基本プレイ無料+アイテム課金でサービスを開始、「アイ★チュウ」の成功体験を生かすことで、2018年7月には550万ダウンロードを記録する大ヒットとなった。リアル関連商品としては既に、CD9枚(シングル1枚、ミニアルバム8枚)、コミックアンソロジー2冊ほか多くの商品が売り出されている。また、2018年6月~11月には「MANKAISTAGE『A3!』~SPRING&SUMMER2018~」というタイトルで2.5次元化が東京と大阪の2都市で行われ、ライブビューイングも実施されている。また、2019年1月~3月には、東京・山口・大阪の3都市で、新作公演の「MANKAI STAGE『A3!』~AUTUMN & WINTER 2019~」の上演が既に決定している。そして、2018年夏にはbilibiliによって中国で配信サービスがスタートする予定である。中国以外にも7月から繁体字版(配信地域:台湾、香港、マカオ)のクローズドβテストを小萌科技有限会社と実施したり、世界配信に向けた英語版のライセンス契約をサイバードと締結したりと、矢継ぎ早に海外展開を推し進めている。2018年2月に第2部が始まったばかりでこの状況ということは、「A3!」はさらに大きく育つ可能性があり、人気は当面衰えそうにない。

c) リベル・エンタテイメントのその他の作品
プレイヤーが蒼焔の艦隊の総司令官になり、謎の敵-影の艦隊-と戦う本格海戦ゲーム「蒼焔の艦隊」が2017年9月に基本プレイ無料+アイテム課金でサービスを開始した。事前登録は10万人とも言われ、足もとでも人気が継続しているもようである。そのほか、受託・開発協力タイトルとしては、「乖離性ミリオンアーサー」、「大乱走ダッシュor奪取!!」、「ワンピースROMANCEDAWN冒険の夜明け」などがある。

(3) コンテンツ事業のその他子会社
その他にもソーシャルゲームの開発などを行っている子会社は多い。(株)アエリアゲームズはスマートフォン向けゲームの企画・開発・運営を行っている。主なタイトルは次世代育成シミュレーションゲーム「スターリーガールズ-星娘-」。(株)エイジはPCオンラインゲームからスマートフォン向けゲームへ移行中で、受託開発の拡大による収益安定化が進んできた。主なタイトルは正統派ロールプレイングゲーム「アストラルステアウェイズ」と動物育成シュミレーションゲーム「てのひらワンコ」「てのひらニャンコ」。(株)アリスマティックはソーシャルゲームの開発・運営、ゲームエンジン・プラットフォームの開発・運営を行っており、YouTuberとの恋愛シュミレーションゲーム「Youと恋する90日間」というタイトルを持っている。2018年3月には恋愛アプリゲーム「WolfToxic-オオカミ男に気をつけろ-」と発行部数累計150万部をこえる人気BL漫画『テンカウント』のAmeba版ブラウザゲームをリリースしている。さらに「テンカウント」のAndroid/iPhone版アプリゲームと「干支かれ~十二支に猫が漏れた理由~」のリリースも年内に予定されている。(株)チームゼロは、VRリズムゲームシリーズ「FuluBeatVR」と「SymphonyLineVR」を配信、2018年3月にはパズルアドベンチャー「15少年漂流島」をリリースした。今後は、VRリズムゲームシリーズで開発した技術やシステムをキャラクターIP等とコラボレーション企画を実施可能な民泊施設で活用したり、同社が保有するキャラクターIPをVR空間に登場させたりなど、他の事業と組み合わせた展開も予定している。

2017年に新たに子会社化したゲーム開発会社も多い。(株)サクラゲートはオンラインカジノ/ランドカジノ向けスロットゲームの企画・開発、ゲーミングに関するコンサルティング業務、ソーシャルゲームの企画・開発・運営を行っている。(株)グッドビジョンはソーシャルアプリゲームの企画・開発・運用をしており、講談社と共同開発した「Hot-DogPALACE」など多数の実績がある。(株)エイタロウソフトは(株)タツノコプロよりライセンスを受けた「タイムボカン24ボカンメカバトル!」を配信している。また、オトメイトと共同開発、2018年3月にリリースした「ダンストリップス」も注目だ。(株)ゼノバースは北米中心にモバイルゲームを配信するMAJORLTD.グループからゲーム事業部門を同社が買収した。キャラクターコンテンツの製作・販売ノウハウを持つ(株)GG7もグループ入りした。なお、2017年5月に基本プレイ無料+アイテム課金でサービスを開始した(株)GESIの「秘密の宿屋」は、2018年3月に早くもサービスを終了する予定となった。一般に、ヒットせず早期にサービスを終了するタイトルは多いが、見切りが速いのも同社の特徴と言えるかもしれない。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《MH》

 提供:フィスコ

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