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3738 ティーガイア

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時価総額 1,178億円
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ティーガイア<3738>---携帯電話の料金引き下げの提言は新たな買い替え需要に


ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』12月17日放送において、ティーガイア<3738>を取り上げている。主な内容は以下の通り。


■会社概要
ティーガイア<3738>は携帯電話販売の一次代理店として、市場シェア約12%を占めるトップ企業。二次代理店やスマートフォン向けアクセサリーショップも含めて、2015年9月末現在、国内外で2,155店舗の販売拠点を持っている。その他、法人向けのソリューション事業や、電子マネーのプリペイド決済サービス事業などを展開している。

■事業概要
同社の事業セグメントは、モバイル事業、ソリューション事業、決済サービス事業の3つのセグメントで構成されている。

モバイル事業の売上高は、コンシューマ向けの携帯電話やタブレット端末、アクセサリー等関連商材の機器販売と、各通信キャリアとの代理店契約に基づき、サービスの対価として得られる手数料収入からなる。売上構成比で見ると、2015年3月期で機器販売が約6割、手数料収入が約4割となっており、ここ数年は機器販売の比率が緩やかに上昇している。タブレット端末やアクセサリーなど新規商材の販売が拡大していることが一因とみられる。キャリアミックスに関しては、NTTドコモ<9437>、au(KDDI<9433>)、ソフトバンクグループ<9984>と主要3キャリアの携帯電話等をバランスよく販売していることが特徴となっている。

ソリューション事業では、法人向けの携帯電話の販売や端末・回線管理サービス等のソリューションサービス、法人・個人を対象とするFTTH等の光回線サービスの取次事業、2014年3月に子会社化した日本ワムネットのクラウドを活用した大容量データ伝送サービスなどが含まれる。
端末・回線管理サービスについては、同社のASPサービス「movinostar(モビーノスター)」で一括して提供することで、顧客企業の業務効率向上やコスト削減を実現するサービスとなる。2015年9月時点での契約回線数は41.5万回線と順調に拡大している。

決済サービス事業とは、全国の主要コンビニエンスストア等を通じてのPIN販売システムを利用した電子マネー系商材、並びにギフトカードの販売である。2015年9月末の取扱店舗数は約54,600店舗(その他シンガポールに約600店舗)となっている。取扱商材は、Amazon、BitCashのギフトカードのほか、PIN商材ではWebMoney、VisaブランドのVプリカなどがある。

■16/3期2Q業績
2016年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比0.8%減の284,994百万円、営業利益が同11.0%増の6,514百万円、経常利益が同11.6%増の6,513百万円、四半期純利益が同19.5%増の3,807百万円と微減収増益決算となった。
第2四半期累計の会社計画は非開示となっているものの、利益ベースでは会社計画を上回
る着地になったとみられる。全社での携帯電話等の販売台数は前年同期比で6.5%減の216万台となったものの、全社販売台数に占めるスマートフォン及びタブレット端末の割合は、前年同期比で7.2ポイントアップの75%まで上昇しており、スマートデバイスの普及が一段と進んでいる。また、タブレット端末やアクセサリー等の関連商材の販売が引き続き好調に推移したほか、業務効率化等の全社的な構造改革に伴う販管費抑制などが利益率の向上に寄与した。

■今後の見通し
2016年3月期の業績は売上高が前期比2.0%増の655,000百万円、営業利益が同4.8%増の15,000百万円、経常利益が同5.0%増の14,900百万円、当期純利益が同16.2%増の9,000百万円と期初計画を据え置いている。
携帯電話等の販売台数は前期比3.5%増の530万台と4期ぶりの増加を見込んでいるが、市場における販売競争の沈静化もあり、やや厳しい進捗となっている。利益面では、第2四半期までは計画を上回って推移した模様で、下期もアクセサリー等関連商材の販売好調が見込まれること、ソリューション事業や決済サービス事業他での増益基調も続くと予想されることから、計画達成の確度は高いとみている。

■成長戦略
国内の携帯電話市場は、MVNOの台頭やキャリアショップでの物販、保険、電力等の商材の広がり、またポイントプログラムでのサービス競争など、大きな変革期を迎えており、携帯電話販売代理店間の競争激化や集約化が進んでいくものと予想される。特にここ最近では、通信キャリアの販促施策も実績をより重視した動きを強める傾向にあり、キャリアショップの実力が今まで以上に問われる時代になってきたと言える。

こうしたなか同社の戦略は明快で、スマートフォンやタブレット端末といったスマートデバイスや、各種アクセサリー、光回線に加え、今後広がる取扱い商材に至るまで、多様な商品・サービスの中から、顧客ニーズに合わせた最適な提案ができるショップ店員の育成を強化すること、及び店舗の移転・改装や大型化の推進によって、顧客満足度と集客力を高めていくことにある。これら将来の成長に向けての取り組みは、店舗当たりの収益力強化にもつながるが、前期よりモバイル事業の収益性が改善していることからも、その成果は着実に表れているものと考えられる。

■株主還元策
株主還元策としては、配当による利益還元を中心に実施している。配当水準に関しては、業績の進展状況に応じて、将来の事業展開と経営基盤の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、配当性向30%以上を目途として利益還元していく方針を示している。2016年3月期は前期比3.5円増配の41.0円(配当性向31.3%)と2期連続の増配を予定。

■注目材料
政府の有識者会議は16日、携帯電話の料金引き下げの提言をまとめまた。柱となったのが「実質0円」などの端末の高額な「購入補助」について。実質0円は、あまり通信をしないユーザーや端末を長く使い続けているユーザーの利用料金が原資となっているため、「著しく不公平」だと指摘した。
端末価格の上昇による販売台数の減少リスクなどが足元で警戒されているが、「実質0円」が終了するとの見方なども高まってきており、駆け込み需要につながる可能性がある。また、実際には段階的に端末価格を適正にして行くとみられ、来月には通信キャリア3社による新料金なども発表される予定であり、これが新たな買い替え需要につながる可能性がある。


ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30~14:45放送

《TM》

 提供:フィスコ

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