3694 オプティム 東証1 15:00
4,590円
前日比
-110 (-2.34%)
比較される銘柄: JIGSAWコアチェンジ
業績: 今期予想
情報・通信業
単位 100株
PER PBR 利回り 信用倍率
70.1 13.91 5.27

銘柄ニュース

戻る
2016年08月04日20時00分

「スマート農業」急拡大へ、関連企業IPOで高まる注目 <株探トップ特集>


―2020年市場規模4.4倍に、IT化で難題解決目指す―

 IT技術やAI(人工知能)ロボット技術などを活用した農業が広がりつつある。市場調査とコンサルティングのシード・プランニングによると、2015年の農業IT化の市場規模は約165億円だったが、18年には施設園芸・ 植物工場、測位衛星の整備、精密農業が立ち上がり、本格運用の段階に入ると予想。20年にはクラウドサービスの本格化もあって732億円に拡大すると見込んでいる。6月16日に農業総合研究所 <3541> [東証M]、7月1日にセラク <6199> [東証M]といった関連銘柄のニューフェイス上場もあり、市場の関心も高まりそうだ。

●農業に関わる問題をITで解決

 農業のIT化が進む背景には、国内農業が抱えるさまざまな問題をITを活用することで解決しようという動きがある。

 特に深刻なのが基幹的農業従事者の減少とその高齢化で、1995年から2015年までの間に、基幹的農業従事者は256万人から175万人に減少した。新規就農者も少なく、縮小均衡が加速していることから、平均年齢は59.6歳から67.0歳に上昇した。

 また、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)合意で予想される農産物輸入の拡大を前に、国内農家はコスト競争力の強化が求められていることもIT化を後押ししている。

●農業クラウドサービスが牽引役

 IT技術を活用して農作業を効率化することは「アグテック」あるいは「スマート農業」と呼ばれているが、株式市場でも折りに触れ話題になる農機の自動運転をはじめ、IT機器を利用した農作物の育成管理やドローンを駆使した農業支援、さらに植物工場など範囲は幅広い。ただ、農機は買い替えサイクルが長いことや、植物工場には大規模な投資が必要となることから、当面の市場拡大を牽引するとみられているのはクラウドを利用したサービスになるとみられている。

 前述のシード・プランニングの調査では、15年の農業クラウドの市場規模は45億~46億円規模としているが、今後、ベンダーのサービスメニューやWebアプリの拡充、コストパフォーマンスの改善などで、18年には250億~270億円規模へ、2020年には350億円規模まで拡大すると予測している。市場拡大の恩恵を受けるのは、まず農業クラウドサービスに関連した企業となりそうだ。

●ハウス内の見える化を提供するネポン、デンソー

 農業クラウドサービスに関連した企業といえば、NEC <6701> 、富士通 <6702> 、アグリコンパス(三井物産 <8031> 、日立システムズなど出資)、日立ソリューションズが大手だが、最近ではさまざまなベンダーが登場し、サービスを浸透させてきている。

 ネポン <7985> [東証2]では、「アグリネット」でハウス環境の「見える化」を提供している。ハウス内の温度や・湿度、照度、CO2濃度を数値・グラフ化し、スマートフォンやパソコンから見られるようにすることで作業の効率化を目指している。

 また、デンソー <6902> も同様に、農業用ハウス内の環境をリアルタイムでスマートフォンなどからモニタリングできる新たな農業ICTシステム「プロファームモニター」を発売している。

 さらに、前述の農業総研は農産物流通にITを活用して「農家の直売所」を展開し、農業の6次産業化を支援しているほか、セラクは温室内環境遠隔モニタリングシステム「みどりクラウド」を展開し、株式市場で注目を集めている。

●静岡県に農業生産設備を設置する大和コン

 ユニークなアプローチをしているのが大和コンピューター <3816> [JQ]で、「ITで結ぶ農業『i-農業』」を目指して、静岡県袋井市に農業生産設備を確保しているのが特徴。09年からメロンの養液栽培に取り組んでいるほか、生育状態に合わせて養液供給量を制御する「総合環境制御」を用いた、トマトの収量向上などに取り組んでいる。また、RFID(ICタグ)を利用し、農作物の流通トレーサビリティシステムの構築にも力を入れている。

 キーウェアソリューションズ <3799> [東証2]では、農業ICTソリューション「OGAL(オーガル)」を提供している。圃場に設置した各種センサーから栽培環境の情報を収集するシステムだが、熟練農家の技能の可視化と技能継承の支援、さらには地域の強い産地の仕組みづくりを支援するサービスなども提供。同社ではこのほか慶応義塾大学SFC研究所が農業ICTの普及と農業情報標準化に向けて設立したアグリプラットフォームコンソーシアムに参画するなど農業ICTの普及に努めている。

●農機の自動運転だけではないトプコン

 オプティム <3694> は、昨年8月から佐賀県生産振興部や佐賀大学農学部などと連携し農業IT化の推進に取り組んでいる。今年6月には、同社が開発した、殺虫機能搭載の「アグリドローン」を活用し、夜間での無農薬害虫駆除を目指した実証実験に、世界で初めて成功。また、ウエアラブル端末を活用した作業支援などにも取り組んでいる。

 さらに、トプコン <7732> は、高精度GNSS(高精度衛星測位システム)とオートステアリング技術を融合させた、農機の自動制御で知られるが、このほか計画・播種・育成・収穫をデータ化し、それらを統合クラウドソフトウエアで管理・分析することで、農作業における最適化を図るトータルソリューションを提供している。


株探ニュース

日経平均