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3689イグニス

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イグニス Research Memo(4):市場が拡大している「with」は本格的な投資回収フェーズへ


■決算動向

1. 2018年9月期第3四半期(累計)決算の概要
イグニス<3689>の2018年9月期第3四半期(累計)の業績は、売上高が前年同期比11.5%減の3,636百万円、営業損失が951百万円(前年同期は123百万円の利益)、経常損失が979百万円(同112百万円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失が1,083百万円(同10百万円の利益)と減収減益となり、営業損失となった。

減収となった要因は、リリースから3年を経過した「ぼくとドラゴン」(ネイティブゲーム)の減収によるものである。もっとも、ライフサイクルの成熟期に入ってきたことから、利益重視の運営によりプロモーション費用を抑えていることも影響しており、利益面での貢献は依然として大きい。今後も中長期での安定運用を継続する方針である。一方、社会的認知の高まりとともに、市場が拡大しているオンライン恋愛・婚活サービス「with」(コミュニティ)は大きく伸びており、単月黒字化(2018年2月)の達成後、黒字幅は着実に大きくなってきたようだ。また、「その他」は過去の小規模アプリの減少等により前年同期比で減収となった。

損益面では、減収による収益の押し下げに加えて、「with」を中心とした広告宣伝費のほか、増員に伴う人件費、新作タイトル「メガスマッシュ」やVR事業の開発・立ち上げに向けた研究開発費など、先行投資の拡大により営業損失となった。ただ、これらの先行投資は想定内とみられる。なお、営業外費用に計上されている「持分法による投資損失」(約15百万円)については、持分法適用関連会社ロビットによるものである。ロビットは、前述のとおり、「めざましカーテンmornin’」やAI技術を活用した検査工程の自動化などに取り組んでいるが、現在はまだ投資段階である。

財政状態は、総資産が「現金及び預金」の減少等により前期末比20.2%減の5,018百万円に縮小した一方、自己資本も親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により同21.2%減の3,189百万円に減少したことから、自己資本比率は63.6%(前期末は64.3%)と若干低下したが、依然として高い水準を維持している。なお、「営業貸付金」(1,395百万円)については、現段階で未公表となっているが、新規事業にかかるもののようだ。

2. 事業別の業績及び活動実績
(1)コミュニティ
「コミュニティ」の売上高(累計)は、前年同期比110.0%増の1,170百万円と2倍を超える規模に成長した。第3四半期(四半期ベース)だけで見ても前四半期比13.5%増の443百万円と順調に伸びている。注力するオンライン恋愛・婚活サービス「with」が、外部要因(社会的認知の高まり等に伴う市場の拡大)や内部要因(心理学を生かした最適なマッチング機能による差別化やプロモーションの強化等)により好調に推移。リリースから約2年後の2018年5月2日には会員数が100万人、マッチング数も累計770万組を突破し、売上ランキングでも上位に位置している。テレビ番組での紹介や映画とのコラボイベント実施なども奏功したと言える。また、2018年8月7日には、SMS認証によるマルチログイン機能を実装すると、これまでのようにFacebookアカウントを持たない人でも利用可能となったことから週単位での流入数が実装前の1.5倍に拡大。今後の会員数の拡大に拍車をかける可能性が期待できる。

損益面でも、積極的な広告宣伝費を投入しながらも、売上高の拡大により単月黒字化(2018年2月)を達成すると、積み上げ型収益モデルであるがゆえに、黒字幅は着実に高まってきているようだ。特に、最近では広告やプロモーションによる流入だけでなく、口コミなどによる流入も増えており、会員獲得コストを下げる方向に働いていると考えられる。

(2)ネイティブゲーム
「ネイティブゲーム」の売上高(累計)は、前年同期比32.6%減の2,187百万円と減収となった。第3四半期(四半期ベース)だけで見ても前四半期比13.8%減の642百万円と逓減傾向にある。リリースから3年が経過し、成熟期を迎えた「ぼくとドラゴン」への広告宣伝費を抑え、利益重視の運営を行ったことも影響しているようだ。ただ、それでも累計ダウンロード数は370万DLを突破し、プロダクト利益は高い水準を維持しており、とりわけ利益面での貢献を依然として大きい。今後も効果的なプロモーション(各種キャンペーン等)により中長期での安定運営を目指す方針である。

(3)その他
「その他」の売上高(累計)は、前年同期比8.5%減の278百万円と減収となった。また、第3四半期(四半期ベース)だけで見ると前四半期比82.5%増の80百万円と伸びている。足元では、「TLUNCH」(フード関連サービス)が順調に伸びているものの、過去における小規模アプリの減少やビジネス情報メディア「U-NOTE」※及び求人・転職サービス「jobgram(旧:U-NOTE.CAREER)」の伸び悩みが累計期間での減収要因となっている。なお、「TLUNCH」を運営する子会社mellow については、前述のとおり、成長に向けた資本政策上の事情から持分法適用関連会社へと移行(第4四半期より)。したがって、持分法適用関連会社への移行後は、同社の持分割合に対する損益のみが、営業外損益として計上されることに注意が必要である。

※株式会社U-NOTEは2018年9月30日付でメディアサービスの一部『U-NOTE』を株式会社PR TIMESに譲渡しております。併せて2018年10月1日付で、社名を株式会社U-NOTEからグラム株式会社に変更しております。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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