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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3688 カルタHD

東証P
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時価総額 439億円
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雨宮京子氏【幻想のセルインメイ、希望の現実買い】(1) <相場観特集>


―好業績株への買い意欲旺盛、連休明け相場の行き先は―

 東京株式市場は大型連休の挟間で上値を買い進む動きは期待しにくいと思われたが、週明け1日の日経平均株価は113円高と思った以上に頑強な動きをみせた。“外国人投資家不在”の相場環境にして売買代金も2兆円を超えた。決算発表を絡め好業績銘柄への買い意欲は旺盛で、下値では買い板の厚さが目立つ。ゴールデンウイーク明けの相場展望、そして投資家のとるべき戦略は。個人投資家の実態を把握し、相場の先読みに定評があるマーケット関係者2人に意見を聞いた。

●「“セル・イン・メイ”は幻影で終わる」

雨宮京子氏(経済ジャーナリスト)

 中東や北東アジアなどの地政学リスク、政治的な混乱要素をはらむ欧州、そして米トランプ政権が掲げる政策実現性の不確かさなど、ついこの間まで東京株式市場は総論弱気に支配されていたはずだったが、皮肉にもその悲観論かまびすしいなかで相場は底を入れた。企業の決算発表が本格化するなか、東京市場を取り巻く潤沢な待機資金は出番到来とばかりに、好業績銘柄をターゲットとした買いを入れている。“セル・イン・メイ”は幻影で終わりそうだ。

 日本にとって北朝鮮を巡る地政学リスクはくすぶり続けるが、新たな大きな動きが出ない限り悪材料としては大方織り込んだ。織り込んだという表現に語弊があれば目が慣れてきたという感じで、いずれにしても株価への影響は限定的だ。また、大型連休最終日5月7日の仏大統領の決選投票は中道派マクロン氏の勝利が濃厚。もし万が一、極右のル・ペン氏が勝利した場合はさすがに波乱が避けられないが、それも一過性のものでむしろその「まさか」があれば、絶好の買い場と認識しておきたい。トランプ氏が米大統領選に勝利した時と同じ相場のパターンをイメージしておけばよいと思われる。

 トランプ政権の打ち出す政策実現性についてもそれほどネガティブに捉える必要はない。トランプ米大統領は、ビジネスマンとしての交渉能力は高くても経済などの政策面では素人に近い。しかし、それだけに脇を固めるゴールドマン・サックス人脈の政策シナリオに沿って進みやすく、これは今後もプラス材料だ。

 5月5日に予定される米4月の雇用統計の数字は注意が必要で、6月利上げの線が強まるようだと米国株には下方圧力が働きそうだ。ただし、為替は円安方向が強まりそうで、そもそも出遅れている東京市場は必ずしも連動しないだろう。相場は徐々に先高観が醸成されてくると思うが、日経平均株価の2万円大台は時間がかかると思う。上値は1万9500円前後が一つの大きなフシとなっていて、ここをブレークするのはそれほど容易ではない。一方、下値は1万8800円程度とみている。

 個別にはAI関連としてブレインパッド <3655> 、リアルワールド <3691> [東証M]、VOYAGE GROUP <3688> などに注目。大型株では順張りならキヤノン <7751> に魅力を感じる。また逆張りであればヤフー <4689> は今が買い場と考えている。

(聞き手・中村潤一)

<プロフィール>(あめみや・きょうこ)
元カリスマ証券レディ。経済ジャーナリスト。AK企画代表。日興証券時代は全国トップの営業実績を持つ。ラジオ短波(現ラジオNIKKEI)、長野FM放送アナウンサー、『週刊エコノミスト』(毎日新聞社)記者、日経CNBCキャスター、テレビ東京マーケットレポーター、ストックボイスキャスターなどを経て現在に至る。

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