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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3683 サイバーリンクス

東証S
831円
前日比
-7
-0.84%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
13.0 1.26 1.93 90.55
時価総額 94.5億円
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決算発表予定日

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サイバリンクス Research Memo(7):情報交換プラットフォーム構築に向けた取り組みを積極化


■業績動向

(3) 2016年12月期における事業強化の取り組み

サイバーリンクス<3683>は、ITクラウド事業の一段の強化、拡充を狙い、積極的な事業の買収・売却などによる選択と集中の動きを加速している。6月1日付でオープンソースソフトウェアを活用したITよる事業戦略(IT戦略)企画・開発であるカラカルマインドからソフトウェア開発事業を譲受したほか、不採算であった同社のクラウドORCA事業を医療関連向けのソフトウェアの開発・販売を行うLSCへ8月1日付で売却した。さらに、関連会社であるクラウドランド(出資比率:同社34.0%、兼松エレクトロニクス<8096>66.0%)を11月30日付で完全子会社化する予定。それぞれの概要は以下のとおり。

a)カラカルマインドのソフトウェア開発事業の事業譲受について
カラカルマインドのソフトウェア開発事業を譲受については、同社が進めている食品流通業界における製造・物流・販売を結ぶ情報交換プラットフォーム(C2Platform)の構築に当たり、カラカルマインドが保有するSOA※1/BPM※2と、認証連携※3という2つの技術を活用し開発力の強化を図るのが狙い。さらに、同社ではタイムススタンプ※4事業をカラカルマインドの技術者とともに共同開発する計画になっている。事業の譲受日は6月1日で、取得価額は62.5百万円。のれんは75.2百万円で5年の均等償却を予定している。

※1 Service Oriented Architecture(サービス指向アーキテクチャ)の略。アプリケーションなどをコンポーネント化(部品化)し、それらを組み合わせてシステムを作る設計手法。オブジェクト指向やコンポーネント指向と比較すると、SOAはビジネス視点からのアプローチが重要視されるため、再利用範囲が広く、ソフトウェア部品の粒度が大きく、疎結合で結合される点が大きな違い。
※2 Business Process Managementの略。企業の全社的な業務の流れ(ビジネスプロセス)を把握・分析し、経営目標に従って継続的に改善・最適化していくこと。また、特に、情報システムを用いてそのような業務プロセスの管理・改善を行うこと。
※3フェデレーション (federation)、ID連携ともいう。社内システムと社外のクラウドサービスを、あたかも1つのサービスであるかのように、シームレスにログインできる仕組み。認証連携の標準規格として、SAMLやOpenIDなどがある。標準化された仕様を活用することで、認証連携の基盤を構築し、様々な要件や使用方法に柔軟に対応できる。
※4電子データの内容と、その存在時刻について、変更、改ざんがあったかどうかを検知できる情報もしくはそれを指し示す情報を付与し、それ以降、内容や時刻に変更・改ざんがあったかどうかを証明する技術。

b)クラウドORCA事業の売却について
同社はこれまで、医療機関向けにクラウド型診療報酬計算システム「クラウドORCA」を主要サービスとするクラウドORCA事業を展開してきた。しかし、事業規模が小さく、同社独自での事業拡大が困難で、LSCへ売却することによりクラウドORCA事業の顧客サービスの向上が期待できると判断した。売却額は8.5百万円、クラウドORCA事業の2015年12月期の業績は売上高56百万円、経常損失15百万円であった。

c)クラウドランドの完全子会社化について
クラウドランドは、中堅規模の流通小売業をターゲットとしたクラウド型EDIサービス「Rexmart」を展開する。同社ではクラウドランドを100%子会社化することにより、流通業向けクラウドサービスの拡充及び事業の拡大を図るとともに、情報交換プラットフォームの構築に取り組むことになっている。子会社化の内容は、兼松エレクトロニクスが保有する全株式を買い取る予定。株式取得価額66百万円(取得株式数1,320株)。クラウドランドの2016年3月期の業績は、売上高382百万円、営業利益37百万円。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )

《HN》

 提供:フィスコ

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