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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3661 エムアップ

東証P
1,167円
前日比
-45
-3.71%
PTS
1,138.2円
19:39 03/28
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
28.0 6.65 1.03 8.86
時価総額 426億円
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エムアップ Research Memo(8):ファンクラブサイトを起点としたシナジー創出、新事業展開により成長加速


■今後の事業戦略

エムアップ<3661>の成長戦略の軸は、ファンクラブサイトを起点としてロイヤリティの高い会員基盤の拡大を図るとともに、関連するコンテンツやeコマースとのシナジー効果を高めるところにある。特に、ファンクラブサイトを通じたeコマースは、ニッチ市場でありながらコアなファン層へ直接リーチする新しい販売チャネルとして、同社の成長をけん引する可能性が高い。また、IT環境の進化や嗜好の変化等を背景として、これまでのノウハウや会員基盤を活かしつつ、新事業への展開も図っていく方向性である。

今後の事業戦略のポイントとして以下を掲げている。

(1)アプリ及び動画配信サービスの開発ノウハウの活用
2017年4月にテレビ東京がサービスを開始したアニメ動画見放題サービス「あにてれ」に関して、同社が全面的な開発及び各種運用のサポートを行う形で参画した。今後も他の動画配信サービスとの差別化や注目される技術(VR、ライブ配信、編成型配信、マルチデバイス対応など)の導入などを含め、ファンクラブ運用のノウハウを活かしたサービスを提供する方針であり、音楽業界や動画配信サービス未参入の業界への提案を推進していく。

(2)ファンクラブサイト事業の基盤強化とファンメールの更なる拡大
ファンクラブサイト事業については、1)追加サービスの導入、2)年会費制ファンクラブサイトの展開、3)子会社WEAREによる開発アプリやVRコンテンツ等の導入、4)資本提携したEMTG(株)※との連携等により、会員数全体の底上げや収益性の向上を目指す。また、好調な月額会員制ファンメールについても、ジャンルの多角化、参加声優・アイドル・俳優の継続的な新規獲得、ファンメール機能を実装したファンクラブサイトの展開、サイト内コンテンツの充実(WEBラジオ、動画の生配信、イベントの定期開催等)などにより更なる拡大を図る。

※EMTGが実施する第三者割当てを引き受けるとともに業務提携も締結(2017年1月31日払い込み完了)。EMTGは、100アーティストを超える音楽アーティストのファンクラブ及びファンサイトの運営のほか、電子チケットの開発及び運営を行っている。同社にとっては、特に、電子チケットサービスの導入に狙いがあるとみられる。


(3)新規コンテンツの獲得と深化
アーティスト、俳優、声優、アイドル、アスリート、キャラクター、アニメ等、幅広いジャンルでの新たなコンテンツ獲得を継続するとともに、既に獲得済みのコンテンツについても、プロダクションや権利元との更なる協業深化や、キャリアとのタイアップによるキャンペーンを実施していく。また、キャリアの定額制使い放題サービス向け提供サイトの拡充や動画配信サービスにおける活用も推進し、サービス、デバイスを問わず全方位での展開を目指す。

(4)子会社による新事業の展開
既存事業間の連動や将来的な海外展開の可能性も検討していく。WEAREについては、2017年8月に公開された「乃木坂46」とのコラボレーション公式スマートフォン向けアプリ「乃木坂46~always with you~」※が事前登録者数20万人を突破し、大きな注目を集めた。また、THE STAR JAPANについても、公式ファンクラブサイト事業の本格稼働や運営アーティストの公式グッズ展開、韓国アーティストの来日イベントの主催などで順調に事業を拡大している。

※朝の「おはよう」から夜の「おやすみ」まで、乃木坂46のメンバーがサポート。アラーム機能や、メンバーの写真アルバム機能、イベント通知機能など、乃木坂46ファンの活動を応援する初の公式アプリとなっている。基本的に無料であるが、月額課金や従量課金もある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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