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3656 KLab

東証P
260円
前日比
+4
+1.56%
PTS
260円
23:58 04/18
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
0.92 6.24
時価総額 107億円
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決算発表予定日

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KLab Research Memo(7):2016年12月期はタイトルの不振や新規タイトルの延期により2期連続の減収


■決算動向

2. 2016年12月期の業績
KLab<3656>の2016年12月期の業績は、売上高が前期比6.3%減の19,599百万円、営業利益が同42.0%減の1,274百万円、経常利益が同56.7%減の830百万円、親会社株主に帰属する当期純損失が814百万円(前期は700百万円の利益)と減収減益となり、最終赤字に転落した。

スマホゲーム市場全体に停滞感が漂うなかで、2015年リリースタイトル※の不振や方針転換等に伴い新規タイトルのリリースを見送ったことにより減収となった。また、2015年より開始したイベント事業の不振も業績の足を引っ張った。なお、新規タイトルのリリースを見送ったのは、2015年リリースタイトルが不振となった反省に基づき、より一層完成度を高めてからリリースする方針に転換したことが理由である。ただ、既存タイトルについては、運営力及びマーケティング力の強化を図ったことで堅調に推移しており、減収幅を最小限にとどめたという見方もできる。

※「パズルワンダーランド」及び「Age of Empires : World Domination」。


また、利益面では、人件費の削減や海外拠点の閉鎖などにより販管費の圧縮を図ったものの、売上原価率の大幅な上昇(67.9%→73.5%)や減収による収益の押し下げにより営業減益となった。売上原価率の上昇は、協業タイトルの開発支援金及びイベント事業関連費用など外注費及び業務委託費の増加によるものである。特に、イベント事業関連費用の影響(一過性の要因)が大きかったようだ。また、円高に伴う為替差損(388百万円)※1を営業外費用に計上するとともに、不振タイトルの減損損失(757百万円)※2、関係会社整理損(252百万円)※3や投資有価証券評価損(131百万円)を特別損失として計上したことから最終赤字に転落した。

※1 外貨取引の決済のために保有する外貨預金等の評価替えにより発生したものであり、資金支出を伴う費用ではない(そのまま外貨で利用されるため)。
※2 「パズルワンダーランド」及び「Age of Empires : World Domination」の資産の全額を減損損失として計上。
※3 オフショア開発拠点(フィリピン子会社)の撤退決定に伴うもの。


財務面では、有価証券の売却及び不振タイトル(ソフトウェア勘定)の減損等により総資産が12,133百万円(前期末比4.0%減)に縮小した一方、自己資本も最終赤字の計上により9,110百万円(前期末比7.2%減)に減少したことから、自己資本比率は75.1%(前期末は77.7%)とわずかに低下した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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