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3633 GMOペパボ

東証S
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GMOペパボ Research Memo(6):現在はminneに集中投資、広告宣伝費がスウィング・ファクター


■業績動向

● 2016年12月期連結決算
GMOペパボ<3633>の2016年12月期の連結業績は、売上高が前期比20.9%増の6,890百万円、営業利益108百万円(前期は621百万円の営業損失)、経常利益135百万円(同597百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益153百万円(同797百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)と増収及び黒字転換した。売上高が前期比20.9%だったのに対し、売上原価は13.3%の伸びにとどまったほか、販管費でも3.0%の伸びとなったため営業利益の計上となった。当初見込みの業績予想では、営業利益以下は0の予想だったが、費用対効果を重要視したWeb広告の運用により広告宣伝費が当初計画よりも抑制することができ、利益の計上となった。売上高や営業利益・経常利益の伸びに対し、親会社株主に帰属する当期純利益の増額幅が大きい理由は、2016年1月に連結子会社の売却により関係会社株式売却益88百万円があったほか、前期にのれん償却額などの特別損失156百万円を計上した反動である。

四半期別に見ると、2016年12月期第2四半期の売上高が1,773百万円と大きくなっているが、これは第2四半期に「SUZURI」においてコラボ企画により一時的に売上高が拡大したことが背景にあった。

(1) セグメント別業績動向
a) ホスティング事業
2016年12月期の売上高は3,816百万円(前期比9.4%増)、セグメント利益は1,241百万円(同18.8%増)と増収と2ケタの増益を確保した。これは、前期より取り組んでいる有料契約件数増加と顧客単価アップを図る取り組みの効果が顕在化したことが主要因。契約件数の動向を見ると、レンタルサーバーサービスは、新規契約を対象とした各種キャンペーンを行ったことなどにより、契約件数は43.4万件(前期末比1.0万件増)と堅調に増加したほか、ドメイン取得代行サービス「ムームードメイン」も、各種ドメイン割引キャンペーンを定期的に実施したことに加えて、更新率の上昇を狙った取り組みの効果により、登録ドメイン数は119.4万件(同13.5万件増)と順調に増加した。

b) EC支援事業
2016年12月期の売上高は1,427百万円(前期比16.6%増)、セグメント利益は635百万円(同20.0%増)となった。これは、オンラインショップ構築ASPサービス「カラーミーショップ」の契約件数が4.5万件(同831件増)へ増加するなど堅調に推移したことや、著名なクリエイターや他社企業とのコラボレーションを展開したことによりオリジナルグッズ作成・販売サービス「SUZURI」の会員数が13.9万人(同8.2万人増)になったことや販売数が順調に推移したことがかさ上げ要因として働いた。

c) ハンドメイド事業
2016年12月期の売上高は「minne」の流通額の拡大を背景に1,177百万円(前期比103.4%増)へ拡大したほか、2015年12月期から「minne」への積極投資を行っており、セグメント損失は945百万円(前期は1,487百万円の損失)となった。効率的な投資を図ったことなどから投資額が計画ほど延びず、前期のセグメント損失から縮小した。

2016年12月期末における作家数は30.7万人(前期末は17.4万人)、作品数は463万点(同209万点)、アプリのダウンロード数は679万ダウンロード(同441万ダウンロード)、2016年12月期累計(1月?12月)の流通額は8,397百万円(前期は4,459百万円、前期比88.3%増)となり、いずれも順調に拡大した。ちなみに、同業他社比較で見ると、「minne」は積極投資の効果顕在化により圧倒的No.1のポジション固めが着実に進展しつつあることがうかがわれる結果となった。

d) コミュニティ事業
2016年12月期の売上高は221百万円(前期比20.1%減)と減収を余儀なくされたものの、セグメント利益は96百万円(同8.5%増)と増益を確保した。減収になったのは、PCユーザーが主力であるため、ブログサービス「JUGEM」のPV数が引き続き減少傾向で広告売上が減少したことによる。それにもかかわらず増益となったのは、コストコントロールによる利益確保を図ったためだ。

(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)

《TN》

 提供:フィスコ

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