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電算システ Research Memo(13):堅調な推移を予想。クラウド関連、ペーパーレス決済サービスと海外事業に注目


■電算システム<3630>の今後の見通し

2. 事業セグメント別見通し
(1) 情報サービスセグメントの動向

情報サービスセグメントの今期は、売上高18,888百万円(前期比9.7%増)、営業利益809百万円(同6.7%増)と増収増益を計画している。

売上高は、従来の中期経営計画の業績計画から約10億円下方修正された形となっているが、これは足元の状況に照らしてより現実的な数値に変更したことが要因だ。内容は、何か1つということではなく、各事業、商材での修正が積み上がった結果とみている。前期比較では9.7%増と2ケタ近い成長が見込まれており、決して悲観する必要はないと考えている。

利益面では、売上高の増収に応じて営業増益が予想されている。営業利益率は前期比ほぼ横ばいの4.3%となる。同社は不採算プロジェクトの減少を目指して人材の育成・投入や様々な施策を行ってきた、その効果が新年度も継続すると期待される。また、クラウド型サービスの売上高拡大も利益面ではプラスに働くとみている。他方、増大するBPO需要に対応して、同社は2018年11月の完成を目標に「東濃BPOセンター」の建設を行う予定だ。これに伴う費用増加が同セグメントの利益を圧迫し、営業利益率が前期の水準を下回る要因になると弊社ではみている。

(2) 収納代行サービスセグメントの動向

収納代行サービスセグメントの今期は、売上高17,612百万円(前期比7.8%増)、営業利益591百万円(同6.0%減)と増収減益が見込まれている。

売上高については主力の決済サービスが順調に2ケタ近い成長を続けると期待される。内訳を見ると、伝統的な紙による払込票決済サービスが8.7%増となる一方、ペーパーレス決済サービスは1.9%減と予想されているが、この点は、大きく変動する可能性があると弊社ではみている。前述のように同社は前期中においてペーパーレス決済サービス関連の新サービスを相次いで投入した。ペーパーレス決済サービスと払込票決済サービスは代替関係にあるとみられ、決済サービスの内訳が変動する可能性があると考えている。ただし業績インパクトは払込票決済もペーパーレス決済も大きな違いはないとみており、決済サービス全体の伸びが最大のポイントと言える。

決済イノベーションでは国内送金の収納代行窓口サービスの順調な拡大が期待できるとみている。一方国際送金サービスは、利用者が積み上がって一定の水準を超えてきた結果、サービス件数が損益分岐点に近づきつつあり、今年度中の利益黒転が期待されている。

事業セグメント全体の営業利益は前期比減益が予想されているが、これは基盤移行(第2期)の費用によるものとみられる。前述のように基盤移行は機器の更新や新設など多額の設備投資や一時的な費用増大を伴うためだ。第2期は今・来期の2年間にわたる一大プロジェクトとなる見通しだが、完了後は処理能力が大きく拡大し、生産性も向上して事業の収益性向上に貢献するものと期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《MW》

 提供:フィスコ

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