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3622 ネットイヤーグループ

東証G
563円
前日比
+10
+1.81%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
37.2 1.52 1.07
時価総額 39.4億円
決算発表予定日

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ネットイヤー Research Memo(5):NTTデータと協業、マーケティング×コマース×ペイメントが強み


■今後の見通し

1. NTTデータとの資本業務提携と経営体制について
ネットイヤーグループ<3622>は2019年2月にNTTデータと資本業務提携契約を締結すると同時に、NTTデータが株式の同社公開買い付けを行うことを発表した。3月に公開買い付けが終了し、NTTデータが同社株式の48.5%を保有する筆頭株主となり、また実質支配基準により親会社となる。

経営体制についても2019年6月の株主総会で役員体制を刷新する。現代表取締役社長の石黒不二代(いしぐろふじよ)氏を除く3名が取締役を退任し、代わってNTTデータから林田敏之(はやしだとしゆき)氏が代表取締役副社長として就任するほか、非常勤取締役として3名が就任する。いずれもNTTデータのITサービス・ペイメント事業本部の人材であり、今後は同事業部との協業を推進していく格好になると考えられる。林田氏は、同社が2015年にNTTデータと共同受注したオムニチャネルプロジェクトの際のNTTデータ側の責任者であったことから、同社の強みや課題などをある程度把握しているものと思われる。今後は主に技術面から同社の経営力を強化する役割を担うことになる。また、新たに執行役員制度を導入し、経営の意思決定及び監督機能と業務執行機能を分離することで、事業環境の急激な変化に迅速かつ機動的に対応できる体制も整える。

2. NTTデータとの協業戦略
同社は今後、NTTデータと協業しながら互いの強みを融合することで、デジタルマーケティング業界でのトップブランドを目指していくことを表明している。主な取り組み施策は下記の4点となる。

(1) 共同ブランディング/マーケティング
同社が強みを持つカスタマーエクスペリエンス(CX)の領域と、システム開発の技術力で強みを持つNTTデータが組むことで、難易度の高い複数部門にまたがる大型プロジェクトを成功に導くことができると考えている。特に「マーケティング×コマース×ペイメント」の領域において両社の強みが発揮できると見られ、こうした事例を積み重ねることで、業界トップのブランディングを確立していく。また、クライアントの未来をデザインする事例の創出にも取り組んでいく。

(2) デジタル人材が集まる働きがいのある職場づくり
同社の柔軟性・構想力と、NTTデータの信頼性・技術力を融合させたユニークで働きやすい職場づくりに取り組んでいくほか、両社の人材交流によるノウハウの共有を図っていく。また、NTTデータが持つ人材育成プログラムを活用することも考えている。

(3) デジタルマーケティング事業の拡大
NTTデータの顧客に対して、同社のデジタルマーケティングサービスを提案し、逆に同社の顧客に対して、NTTデータのシステムソリューションを提案するなど相互の顧客紹介により、デジタルマーケティング事業の売上拡大を目指す。

(4) AI・ビッグデータを使った新規事業・新ソリューションの開発
NTTデータが持つAI・ビッグデータに関する基礎技術力に、同社のUXのノウハウを融合させ、マーケティング業界及び小売業界に向けたソリューションを開発していく。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YM》

 提供:フィスコ

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