信用
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)のみができる銘柄
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3550 スタジオアタオ

東証G
214円
前日比
-3
-1.38%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
42.4 1.19 2.34
時価総額 30.0億円
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明日の株式相場戦略=強い株の押し目に刮目

 きょう(10日)の東京株式市場は、前日の米国株市場が大きく切り返しに転じたことを受けて買い安心感が広がり、リバウンドに転じた。ただ、米国株については、トランプVS共和党重鎮の給付金政策に絡む不透明要因などが依然として拭えず、今後も揺さぶられる展開が続きそうだ。新型コロナのワクチン開発についてもアストラゼネカの治験を巡る報道に投資マネーが右往左往するような状況にある。ワクチン開発については実際問題、今の段階で一喜一憂しても仕方がない話で、投資家も本心ではそう感じている向きが多いはずだが、おそらくはここにもアルゴリズム売買が一枚かんでいるということなのだろう。

 日本株は米国株の動向に左右される部分が大きいことは確か。しかし材料株物色の観点からすれば、それほど日経平均のベクトルの向きは気にしなくてもよい。

 個別では戻り高値をクリアしてきている(もしくは新値街道に突入した)強い株の押し目を狙っていくスタンスが今の地合いでは有効とみられる。直近紹介したセントケア・ホールディング<2374>はマド開け急騰の直後につけた8月25日の高値689円を抜けるかどうかが一つのポイントとなっていた。イメージ通りにきょうここを抜いてきたことでがぜん輝きを増したともいえる。かといって上値に買いつくようなことはせず、この手の銘柄は深追いせず、緩んだところを拾うのが実践的だ。戻り高値を突き抜けてくる強い足の銘柄は他にもたくさんあるので、一つの銘柄にこだわらず柔軟な視点を持つ。

 もともと強い足の銘柄に新たな材料が乗ってくると一気に勢いが加速することもある。8月20日に当欄で紹介したSMS配信代行サービスの最大手アクリート<4395>はそのケース。同月27日に952円で高値を形成した後、いったん調整を入れ仕切り直す動きにあったが、きょうは一時ストップ高に買われ4ケタ大台に乗せて引けた。「ドコモ口座」を使った銀行預金の不正利用が判明した問題で、2段階認証などにも利用されるSMSに光が当たった。もちろん、このストップ高を買いにいくような力技は基本的に避ける。

 もっとも、8月下旬に複数回にわたって取り上げたミナトホールディングス<6862>については例外的。低位株は何かの拍子に人間でいえば急に体質が変わる瞬間がある。同社株は元来、時価総額の割には上値の重い銘柄だったが、いきなり足が軽くなった。買いが押し寄せるというよりは売り物が引っ込むというイメージである。8日の取引終了後に傘下のミナト・アドバンスト・テクノロジーズが非接触赤外線センサー開発を発表、これが強烈に評価され、前日(9日)に続ききょうもストップ高で買い物を残す展開となった。こうなると既に確変モード突入で、トレードに自信がない限りは観賞用としておくのが無難だ。

 押し目買い対象として、戻り高値圏を走る強力な足を持つ銘柄をいくつか挙げてみると、転職情報や人材サービスを手掛けるキャリアデザインセンター<2410>や、デジタルトランスフォーメーション(DX)関連のOrchestra Holdings<6533>。また、中低位で値ごろ感のある銘柄ではアフィリエイト広告や動画配信を行うアドウェイズ<2489>や、業態の近いところでセプテーニ・ホールディングス<4293>などが候補となる。

 動兆銘柄が相次ぐ不動産セクターの中小型株もマークしたい。ハウス・リースバック事業を展開するハウスドゥ<3457>が強い波動を形成している。また消費関連では足もとの業績は厳しいもののeコマースの展開に期待が大きいスタジオアタオ<3550>も上値指向が鮮明だ。

 最後に“戻り高値更新予備軍”としては、印刷・包装分野を主力とする特殊産業機械商社で3Dプリンターやロボット関連としてのテーマ性も持つアルテック<9972>。250円台の株価は値ごろ感があるが、7月15日につけた戻り高値288円を払拭できるかどうかが本格人気化のカギを握ることになりそうだ。

 日程面では、あすは株価指数先物・オプション9月物の特別清算指数(メジャーSQ)算出日にあたる。このほか8月の企業物価指数、7~9月期法人企業景気予測調査など。海外では8月の消費者物価指数(CPI)、8月の米財政収支など。
(中村潤一)

出所:MINKABU PRESS

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